【泥酔客編】トラブルはこうやって解決しよう!現役タクシードライバーが解説する解決方法

タクシー運転手は、しばしばお客さんとの間に発生するトラブルに巻き込まれることがあります。数あるトラブルの中でも特に厄介なのが泥酔したお客さんにまつわるものです。一口に泥酔といっても人によって酔い方は異なるため、その場に合わせて臨機応変に対応をしていく必要があります。

泥酔客についてはどのように対応したら良いのか、ある程度の知識を持っておくと安心です。そこで今回の記事では、泥酔したお客さんが乗ってきたときの対処法や考察などを詳しく解説していきます。新人のタクシー運転手や、これからタクシー業界に転職を考えている人はぜひ参考にしてください。

この記事を読んだらわかること

☑タクシー運転手が泥酔客を嫌う理由
☑泥酔したお客さんを分析して見えてくること
☑泥酔したお客さんへの対処法

泥酔客はタクシードライバーが一番嫌う”お客様”

泥酔客はタクシー運転手が最も嫌うタイプのお客様です。まず初めに泥酔したお客さんの基本的な特徴を解説していきます。

トラブルが起きやすい

泥酔客が嫌われている理由としては、酔いからの記憶喪失や高揚感からの暴言暴力など、アルコールが入っているが故に様子がおかしかったり人格が変わったりしている人が多くいるためです。そういったお客さんとの間にはトラブルが発生しやすく、タクシー運転手の間では最も忌避されています。

また、行き先を聞いてもはっきりと答えなかったり、でたらめな場所を答えたりする人もいます。目的地が分からなければどうしようもないため、最悪の場合その場で足止めを喰らってしまうこともあります。

このように泥酔したお客さんを乗せると業務にも支障をきたす可能性があります。歩合制で給料が変動するタクシー運転手にとって業務中の時間はとても大切なものです。そのため泥酔客はなるべく避けたいお客さんの筆頭として扱われます。

衛生的にもなるべく避けたい

泥酔したお客さんからはアルコールのキツイ臭いがすることが多々あります。臭いだけならお客さんを降ろした後に換気をすれば何とかなりますが、嘔吐をされてしまった場合には最悪その日の営業ができない恐れがあります。

また、お客さんが寝ているだけならまだ良いのですが、急性アルコール中毒などで意識をなくしていることがあります。お客さんが意識を失っているときは救急車を呼ばなければいけません。そうなると余計な時間を取られ、更には支払いがややこしくなってしまいます。

衛生的にも厄介さという意味でも、泥酔客はなるべく避けたい存在です。

【疑問】乗車拒否はできるのか?

タクシー運転手の視点から見ると、なるべく避けたい泥酔客ですが、乗車拒否をすることはできるのでしょうか?結論から言うと、原則タクシー運転手はお客さんの乗車を断ることはできません。酩酊状態のお客さんであっても基本的には乗車拒否をしてはならない決まりになっています。

ただし明らかに意識をなくしている状態であったり、吐く寸前の状態であったりといった「他の乗客に迷惑を掛ける可能性がある場合」にのみ、正当に乗車拒否をすることが可能です。

判断が難しいところではありますが、意思の疎通ができないほど酔っ払っているお客さんに対しては、乗車拒否の選択肢があることも覚えておきましょう。

お客様をあえて分析してみる – 泥酔したお客様編 –

泥酔客とのトラブルを再発防止・改善をするためには、そのときの状況を具体的に分析するのが最適です。ここでは各トラブルの原因や経緯を深掘りし、なぜそのような状況になってしまったのかを分析して解説していきます。

【分析その1】なぜ移動手段としてタクシーを選択したのか

まず、泥酔したお客さんはなぜ移動手段としてタクシーを選択したのでしょうか。交通手段にはバスや電車など他に色々あるにも関わらず、高額になりがちなタクシーを選ぶのには理由があるはずです。

第一に考えられるのが歩けないほどに酔っていて、手っ取り早くタクシーを捕まえてとにかく早く家まで帰りたいと考えている場合です。タクシーは捕まえてさえしまえば歩く必要がなくなるので、楽に帰りたいと考える人には最善の方法です。

深夜の時間帯であれば、終電やバスを逃してしまった可能性が高いです。深夜にタクシーで帰るということは、どこかに泊まることかできず、どうしても帰宅する必要があるのではないかと考えられます。

他にはお客さん自身がお金持ちであったり会社役員であったり、あるいは芸能人であったり、移動手段へのお金を気にしない立場の人であれば、電車やバスよりも楽に移動できるタクシーを利用するでしょう。

【分析その2】そもそも泥酔した原因は?

ではお客さんが泥酔しているそもそもの原因は何なのでしょうか。泥酔しているということはお酒を大量に飲んでいるであろうことが考えられますので、大半の原因はほぼ飲み会で間違いないでしょう。

会社の飲み会であったり接待であったり、友達同士での仲間内の飲み会であったり、飲みの場というのは様々です。特に週末の繁華街ともなるとお酒を飲んでいる人で溢れており、それに伴って泥酔する人も増えていきます。

飲み会では付き合いだったり盛り上がったりで、普段よりも無茶な飲み方をする人が多くいます。飲み会のテンションのままタクシーに乗ってくるお客さんもいますので、かなり厄介な存在であることは確かです。深夜の繁華街でタクシーを走らせるときは、泥酔客を乗せなければならないリスクも考えておきましょう。

【分析その3】付き添いは居るのか否か

泥酔したお客さんに付き添いの人がいるのか否かは非常に重要な問題です。付き添いの人が素面であれば、泥酔客が眠っていたり、意識を失っていたりしてもそこまで大きなトラブルは発生しない可能性が高くなります。また、目的地が分からなかったり支払いを拒否されたりといったトラブルもなくなります。

やはり泥酔客が一人のときはトラブルが起きやすく、かなり注意をしなければなりません。同乗はしないものの、泥酔客がタクシーに乗る手前までは付き添いの人がいるという場合、目的地だけは付き添いの人から聞いておくと良いでしょう。

酩酊状態になっているのであれば、タクシーに乗る寸前までは付き添いの人がいるといったパターンは多いです。泥酔客を乗せる前に、付き添いの人がいるかどうかのチェックは必ずしましょう。

タクシー運転手が知っておくべき泥酔客とのトラブルを避けるためのQ&A

それでは、泥酔客がタクシーで実際に起こし得るトラブルへの対応方法を紹介していきます。

お客さんが途中で熟睡してしまったら…?

泥酔したお客さんにありがちなのが、タクシーの車内で寝てしまうというトラブルです。寝ているだけなら害は特にないため、目的地から遠い場合はしばらく様子を見ましょう。

目的地付近に近付いてきても起きないときは、呼びかけをしてお客さんを起こしてください。ここで遠慮をしてしまい、起こさずにいるといつまでもお客さんが寝続けてしまうという事態になりかねません。目的地付近になったらまずは声掛けでお客さんを起こすことを優先しましょう。

起こした途端キレてしまったら…?

泥酔して寝ているお客さんを呼びかけで起こしたものの、まだ酔いが覚めておらず、起きた瞬間に怒り出す人が中にはいます。そのときはまずは落ち着いてもらえるよう、丁寧な言葉で諭してあげましょう。

もし暴れ出したり、降ろせといって騒ぎ出したりした場合は、運転に危険が生じるため路肩などにいったんタクシーを止めて対応しましょう。怒っているお客さんはひたすらなだめてあげるしかありません。記憶を失くしている可能性もありますので、タクシーに乗った経緯などを説明してあげるのも良いでしょう。

目的地をはっきり答えない場合は…?

ほとんど会話ができないほど泥酔しているお客さんの場合、目的地をはっきりと答えてもらえないというリスクが発生します。可能であれば一緒にいる友人や介抱する人にタクシーに同乗してもらうなどの対応をしましょう。

その場合は付き添いの友人からの運送申し込みになるため、運送契約もきちんと成立します。付き添いの人が素面でしっかりしていればトラブルは起きにくくなります。

どうしようもなくなったら…?

例えば怒っているお客さんが暴力を振るってきたり、車内のものを壊し出したり、一人では対応しきれなくなったときは迷わず警察を呼びましょう。警察沙汰となると事態が大きくなってしまいますが、身の安全を優先することが一番大切です。

時間帯が深夜であっても、通報をすれば警察はすぐに駆け付けてきてくれるはずです。タクシーの車内には防犯カメラが設置してあるので、お客さんがトラブルを起こした証拠は残ります。どうしようもなくなってしまったときは警察に頼るのも一つの手段だということをぜひ覚えておいてください。

【まとめ】タクシーの泥酔客には様々な対応策がある!

泥酔客はタクシー運転手が最も嫌うタイプの客であり、特に暴れたり怒り出したりするお客さんは非常に厄介な存在です。しかし夜の繁華街というのはタクシーが稼ぎやすい場所と時間でもありますので、タクシー運転手の仕事をしている以上、酔っ払い客を完全に避けることは難しいものです。

なので泥酔客への対応をしっかりと覚え、少しずつでも慣れていくことが重要です。実際に泥酔客を相手にしながら対処法を身に着けていけば、タクシー運転手として着実に成長していけます。慣れない間は戸惑うことも多いかもしれませんが、経験を積んでぜひベテランドライバーを目指してください。

この記事のまとめ

☑泥酔客はトラブルが発生しやすい
☑原則として乗車拒否はできない
☑泥酔客に付き添いがいるかどうかは必ず確認しよう
☑トラブルに対処しきれなければ警察を呼ぼう
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