タクシー運転手って残業はあるの?詳しい働き方を徹底解説

タクシー運転手への転職を考えている人の中には「残業はあるのかどうか」「残業代が支給されるのか」が気になる人も多いのではないでしょうか?タクシー運転手は「隔日勤務」という少し特殊な勤務形態で仕事をしている人がほとんどです。1日の労働時間が長時間に及ぶ隔日勤務でも残業が発生することはあります。

今回の記事では、タクシー運転手の残業代支給の有無や勤務形態の詳細、更に残業代を請求するときの注意点などを解説していきます。タクシー運転手への転職を検討中の人はぜひ参考にしてください。

この記事を読んだらわかること

☑タクシー運転手は残業が多いのかどうか
☑タクシー運転手に残業代は支払われるの?
☑会社に残業代を請求するときに注意すべきポイント

タクシー運転手は残業が多い?

タクシー運転手は仕事の特性上、勤務時間が長時間になることが多いです。そんなタクシー運転手は残業が多いのかどうかを解説していきます。

勤務形態と労働時間

タクシー運転手の主な勤務形態は二通りです。1つ目は「日勤」と呼ばれる勤務形態で、こちらは1日の労働時間が8時間程度で休憩は1時間です。2つ目は「隔日勤務」と呼ばれる勤務形態で、こちらは2日分の仕事を1日でこなすため、労働時間が16~18時間に及びます。休憩は1日の中で合計3時間を取る決まりになっています。

日勤には「昼日勤」と「夜日勤」の二種類があり、どちらの勤務形態で働くかによって勤務する時間帯が変わります。昼日勤の場合だと、勤務時間的には普通のサラリーマンとほとんど変わりありません。

ほとんどのタクシー運転手は隔日勤務で仕事をしています。というのも、日勤に比べて隔日勤務の方が売上を伸ばしやすいからです。隔日勤務の拘束時間は20時間前後となるため、そもそもタクシー運転手は1日の勤務時間が長い人が多いのです。

残業は多くはない

タクシー運転手の仕事は、残業は基本的には少なめです。何故かというと、タクシー運転手は一人で仕事を回すため、勤務終了の時間に会社に戻ってきさえすれば残業が発生することはないからです。

普通の会社であれば、周りが残業をしているから自分も帰りにくいという状況が発生しがちですが、タクシー運転手はそのようなことはありません。

ただし、勤務終了間近に長距離のお客様をのせた場合などで、時間を超過することはあります。また、個人の裁量で仕事をこなすので、売上が少ないなどの理由で自主的に残業をするドライバーもいます。働いていればそのような例外もありますが、残業は多くはないと思っておいてもらって問題ありません。

隔日勤務は休みも多い

1日の勤務時間が20時間前後となる隔日勤務は、一見するとハードな勤務形態に思えますが、実は休みを多く取ることができるのです。隔日勤務は、勤務翌日は「明け番」として必ず休みになります。また、明け番とは別に週に1日は公休が入るため、毎週2連休を取ることができます。

なので、隔日勤務のタクシー運転手は月の半分以上が休みということになります。生活リズムを整えるのは少し大変ですが、慣れてくれば自由な時間が多くプライベートを充実させることができます。

このように、隔日勤務は明け番の休みや休憩時間など、働き方のルールがしっかり決まっています。

タクシー運転手に残業代は出るの?

タクシー運転手は個人の売上によって給料が決まる歩合制で働いている人が多いです。では、残業をした際に残業代を支給してもらうことはできるのかどうかを解説していきます。

残業代は支払われなければならない

まず、労働基準法上、時間外労働をした場合に会社は必ず残業代を支払わなければならないという規定があります。時間外労働の他に、休日手当や深夜手当なども労働基準法によって明確な規定が定められています。会社側は時間外労働や休日労働をした者に対して通常賃金の25%以上の時間外手当を支払う義務があります。

それはタクシー会社でももちろん同じです。時間外労働をしたタクシー運転手に対しては、割増賃金を上乗せした残業代を支給しなければなりません。

ただしタクシー会社は固定給+歩合給の給与形態を採用している会社が多いので、割増賃金の計算方法が通常の会社とは異なる場合があります。細かい支給規定については、会社の就業規則を確認しましょう。

残業の定義

では時間外労働や休日労働はどのような場合に当てはまるものなのでしょうか。時間外労働は、一般的に1日8時間または1週40時間を超えて労働をした場合に当てはまります。休日労働は、労働契約において定められている休日または労働基準法で義務付けられている休日の他に労働をした場合に当てはまります。

タクシー運転手は隔日勤務で、休日もシフト制であることが多いので、残業の定義付けが非常にややこしいです。また、タクシー会社は基本的には労働基準法に基づく「変形労働時間制」という制度で運用されています。

変形労働時間制は、労働時間を月や年単位で調整する制度です。そのため、1日の労働時間が8時間を超えても違法には当たらないということになります。ただ、変形労働時間制の場合でも所定労働時間を超えれば残業代は支払われなければなりません。

会社に残業の制度はある

時間外労働についての法律は、労働基準法によって明確に定められているため、基本的にはどのタクシー会社にも残業代を支給する制度は存在するものです。逆に「残業代が出ない」と断言している会社には問題があるので、避けた方が良いでしょう。

しかし、タクシー運転手は働き方が変則的なので、残業代の計算方法が月単位なのか年単位なのか、いくら支給されるのかが会社によって異なります。一般的なタクシー会社であれば残業代支給の規定は必ずあるはずですので、確認してみてください。

残業代が出ないケースもある

会社側は時間外労働に対して残業代を支払う義務がありますが、例外も存在します。タクシー運転手は歩合制で働いている人が多いため、固定残業代の制度を取り入れている会社があります。固定残業代は、みなし残業代とも呼ばれます。

固定残業代とは、あらかじめ残業が発生することを想定し、固定給の中に一定の残業代を最初から含めておく給与制度です。例えば、月に20時間の残業を想定しているのであれば、固定給の中に20時間分の残業代が最初から含まれています。そのため、残業時間が20時間を超えない月は残業代が発生しません。

なので残業が少なかった月は、労働時間以上の給料を受け取れるというメリットがあります。しかし、固定残業代の制度を悪用し、残業時間が超過した場合においても残業代を支払わない会社があるのも事実です。月何時間分の残業代が含まれているのかを明確にしていない会社には注意しましょう。

残業代は請求することができる

時間外労働をしているのにも関わらず、歩合制を理由に残業代が支払われていない場合、会社に残業代の請求をすることが可能です。残業代が支給されるのは、法定時間を超える労働や、休日労働をした場合です。また、午後22時~翌朝5時までの時間内における深夜労働をした場合には深夜手当が支払われます。

このように、タクシー運転手には固定給と歩合給の他に支払われるべき手当がいくつか存在するので、請求をする前に自分の働き方がどのケースに当てはまるのかをしっかり確認しておきましょう。

残業代を請求するときの注意点

では、実際に会社に残業代を請求する際にはどのような準備が必要なのでしょうか?ここでは残業代を請求するときの注意点について解説をしていきます。

会社の残業規定を確認する

まず、残業代の請求をする前に確認しておきたいのが会社ごとに決められている残業代に関する規定です。先ほども説明した通り、固定残業代の制度が取り入れられている会社であれば固定残業時間分の残業代を請求することはできません。

なので、まずは自分の給与に固定残業代が含まれているのかどうかを確認しましょう。固定残業代が含まれていなければ、全ての時間外労働に対して残業代が支給されます。固定残業代が含まれていれば、何時間分の残業代が固定給に入っているかを確認してください。その場合は、固定残業時間を超過した分に対して残業代が支給されます。

規定を確認した上で、支払われるべき残業代が支払われていなかったときは次の準備に進みましょう。

勤怠の記録をしっかりつけておく

残業代を請求するためには、時間外労働をしたという証拠が必要になってきます。証拠集めの一環として、タイムカードや業務日誌などをしっかりと付け残業をした記録を残しておくようにしましょう。

なお、会社側はタイムカードなどの勤怠表を3年間保管しなければならない義務があります。そのため、3年前までであれば遡って残業代を請求することも可能です。

また、月にどれだけ時間外労働をしたのかを自分自身で把握しておくことも大切です。残業代をいざ請求するときに不利にならないためにも、勤怠記録をしっかりと付けておきましょう。

給与明細を残しておく

会社に残業代を請求するためには、残業代が未払いであるという証拠も必要です。その証拠となるのは従業員に毎月渡されている給与明細書です。なので、毎月の給与明細はきちんと保管しておくようにしてください。また、年末に渡される源泉徴収票もあると更に有利になります。

勤怠の記録と給与明細を証拠として残し、いくらの残業代が発生するのかを計算した上で残業代を請求すると話がスムーズに進みます。

しかし、会社によっては理由を付けて残業代の支払いを拒まれるケースも存在します。悪質な場合は弁護士に相談した上で残業代を請求するのがおすすめです。

【まとめ】残業代が支給される会社で働こう

基本的にはどの会社であっても残業代を支払わなければいけません。しかし、タクシー運転手は働き方が変則的であるため、それを利用して残業代の支払いをしていない会社も存在します。そういった会社は労働環境も良くないケースが多いので注意が必要です。

働いた時間分の給与をもらうのは労働者の権利です。後から請求をすることも可能ですが、規定通り支払いをしてくれる会社を最初から選ぶのが一番良いです。なので、タクシー運転手に転職をする際には、残業代や給与形態についての規定がしっかりと定められている会社を選ぶようにしましょう。

この記事のまとめ

☑タクシー運転手は残業が多いわけではない
☑残業代は必ず支払われなければならない
☑みなし残業など残業代が支給されないケースもある
☑残業代は会社に請求することができる
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