【必須知識】タクシーには決められた営業区域(エリア)が存在する!

タクシー運転手はタクシー会社に所属し二種免許さえ取得すれば全国どこででも好きなように営業できるわけではありません。タクシーの営業エリアは都道府県ごとに定められ、このルールに則って乗務することが厳に求められます。今回は、タクシー運転手として働くなら絶対に知っておくべきタクシーの営業エリアについて解説します。営業エリアとは何なのか、わかりやすく例を挙げてご説明するとともに、主要都市の営業エリアもご紹介していきます。これからタクシー業界への転職を考えている方などは、きっと役立つノウハウなので、ぜひご一読のうえ参考にしてくださいね!

タクシーには決められた営業区域(エリア)がある

タクシー業界には厳しく決められた営業区域が存在します。ですが、そもそもなぜタクシーには営業エリアが設けられているのでしょうか?ここでは、営業エリアについてのルールがいかに厳密なものなのか、また、なぜ営業エリアを決めておかなければならないのかを解説します!

営業エリアに関する法律

タクシー運転手となって営業行為を行うには、普通自動車二種免許の取得が必須ですが、この二種免許の試験では技能試験とともに学科試験に合格する必要があります。学科試験では交通規則やドライバーとしての心構えに関する問題の他に、旅客自動車を運転する上で知っておかなければならない法令について問われます。旅客自動車に関わる法令とは、「旅客自動車運送事業運輸規則」及び「道路運送法」のことです。これらの舌を噛みそうな法令は、旅客輸送を不正なく、なおかつ安全に行うための法令や、旅客の利便性に関する法令が体系化されています。タクシーの営業区域も、この両者の法令によって厳しく定められています!

なぜタクシーの営業区域(エリア)は決まっているの?

タクシーの営業エリアは全国の都道府県で定められており、後ほど詳しく解説しますが、これらのエリア・ルールに違反すると罰則規定もあります。これほどまでに厳しく営業区域を決めてある理由は、ずばり”タクシーの需給バランス”を保つためです。例えば、同じ東京都内でも都心部と郊外では人口もタクシー需要もタクシーの台数も全く異なります。郊外エリアのドライバーが、今日は都心部まで行ってたくさんのお客さんを乗せたいと多数遠征してしまうと、ただでさえタクシー台数に限りがある郊外エリアではタクシーの供給量が少なくなる一方、都心部では供給量が増えてしまいます。このようなアンバランスを避けて、需要と供給の均衡を保つために営業区域はしっかりと定められているのです。

【ケーススタディ】営業区域(エリア)のOK例とNG例を紹介

タクシーの営業区域を越えて営業してはいけないと言っても、どんなケースなら良くてどんなケースが悪いのかを知っていなければルールを守ることもできません。ここでは営業区域について違反になる・違反にならないの具体例を挙げてわかりやすくご説明します!

OK例

営業区域に関するルールは、基本的にお客様が乗車される地点か降車される地点か、いずれかが乗務員自身の営業区域内であれば守ることができます。例えば東京都23区内を含むエリアがあるドライバーの営業区域だとした場合、23区内のどこかの地点から埼玉県のご自宅までお客様をお送りすることはルール上問題ありません。また、埼玉から東京へ戻ろうとしたところ、たまたま23区内を目的地とされるお客様と遭遇し埼玉から23区内へお届けするのもOKです。ただし、埼玉県でたまたま23区内を行き先とするお客様をお乗せできる可能性は高くはないため、場合によっては乗車拒否のようなお断りの仕方をせざるを得ず、これはこれで問題です。こうした場合の対策は後述します!

NG例

先ほどご紹介したOK例のパターンを用いて営業区域ルールのNG例をご説明します。ドライバー自身の営業区域である東京23区内から区域外の埼玉までお客様をお乗せするのはOK、埼玉から23区内までお客様をお乗せして戻ってくることもOKと解説しました。問題となるのは、最初のお客様を埼玉までお送りしたあとで、埼玉内を移動したいお客様をお乗せすることです。埼玉から埼玉へ移動する際には、このドライバーは一度も自身の営業エリアの地を踏んでいません。つまり、乗車も降車もどちらの地点も自身の営業区外であれば営業区域ルールに違反するということになります。

【具体例】都市部の営業エリアを見てみよう

営業区域とはどのようなもので、どんなルールを守らなければならないのかを先章までで解説してきましたが、ここでは実際に国内主要都市の営業エリアを見てみましょう。今回は東京・大阪・福岡の営業エリアをご覧に入れます!

東京都の営業エリア一覧

タクシー運転手が最も稼げるのが東京です。ただし、東京都と一口に言っても、タクシーの営業エリアは以下のように分類されています。

営業エリア 市町村および地域名
 東京特別区および武三交通圏  東京23区 武蔵野市 三鷹市
 北多摩交通圏  立川市 府中市 国立市 狛江市 調布市 国分寺市 小金井市
小平市 西東京市 昭島市 武蔵村山市 東村山市 東大和市
清瀬市および東久留米市
 南多摩交通圏  八王子市 日野市 多摩市 稲城市および町田市
 西多摩交通圏  青梅市 福生市 あきる野市 羽村市および西多摩群瑞穂町
多摩町 日の出町 檜原町
 島しょ区域  各島しょ

大阪府の営業エリア一覧

大阪も東京と並んでタクシー台数やタクシー需要が多い地域です。大阪には以下のような営業エリアの区分けができています。

営業エリア 市町村および地域名
 大阪市域交通圏  大阪市 豊中市 吹田市 堺市 守口市 東大阪市 八尾市 門真市
 北摂交通圏  池田市 高槻市 茨木市 箕面市 摂津市 島本町
 泉州交通圏  岸和田市 貝塚市 和泉市 泉南市 泉佐野市 忠岡町
 河北交通圏  枚方市 寝屋川市 大東市 四條畷市 交野市
 河南交通圏B交通圏  富田林市 河内長野市 大阪狭山市 南河内郡各町村
 河南交通圏  和泉市以南の各市町
 豊能群  能勢 豊能の各町

福岡県の営業エリア一覧

福岡県は人口の多さに加え、観光客も多いタクシー激戦区です。福岡県内のタクシーの営業区域については、以下のように分類されています。

営業エリア 市町村および地域名
 福岡交通圏  福岡市 春日市 大野城市 筑紫野市 太宰府市 古賀市 糸島市  糠屋郡 那珂川市
 北九州交通圏  北九州市 中間市 遠賀郡
 宗像交通圏  宗像市 福津市
 京筑交通圏  行橋市 豊前市 京都郡 築上郡
 田川交通圏  田川市 田川郡
 筑豊交通圏  直方市 宮若市 鞍手郡 飯塚市

営業区域(エリア)を違反したらどうなる?

タクシーの営業区域は都道府県ごとに決められています。これは単なる業界内のルールではなく、法律で定められた厳格なルールです。それでは、もしも営業区域ルールに反してお客様をお乗せした場合はどうなるのでしょうか?ここでは、営業エリアルールに違反した場合の処罰やペナルティについて解説します!

タクシー会社の営業停止処分

タクシーの営業エリアルールに違反したことが知れた場合、違反したドライバー自身の乗務員資格が停止となったり、さらに深刻なケースでは所属するタクシー会社が営業停止処分を受けるリスクがあります。法律違反に当たる行為なので厳格な処分があるのは当然と言えますが、悪意がないうっかりミスでも、取り返しのつかない事態となりかねないので十分な注意が必要です。

会社からの罰則は避けられない

違反した本人や所属会社に対する直接的な行政処分がない場合でも、所属するタクシー会社から違反したドライバーに対するペナルティや処罰は避けられないでしょう。少なくとも、違反した乗務員への会社からの評価が下がることは間違いありませんし、最悪の場合には会社にも迷惑がかかってしまいます。うっかりミスや出来心から深刻な事態に陥ることがあり得る営業エリア違反は、絶対にやめましょう!

営業区域違反はごまかしが効かない

かつてのタクシー業界では売上日報もアナログな手書き作業でした。自分の匙加減で不正をしていた悪質な乗務員もいたかもしれません。しかし、今ではGPS機能を用いて日報も自動的に記録されており、不正やごまかしができなくなっています。できたとしてもしてはいけませんが、悪いことをすれば結局は知れてしまい、自分自身に罰が下ることになります。

営業区域(エリア)違反をしないためのコツを紹介

営業エリアに関するルール違反をすると、乗務員自身はおろか、所属するタクシー会社にまで処分が下るおそれがあることを先章で解説しました。それでは、間違って営業エリアルールを破らないようにするには、どう対策すれば良いのでしょうか?ここでしっかりと解説します!

まずは営業エリアを正確に把握する

タクシーの営業エリアルールを守るためにできる最も基本的かつ重要なことは、営業エリアをしっかりと把握しておくことです。ドライバー自身がどのエリアで営業を行うのかによって区分けの細かさなどは異なりますが、エリアの分類をきちんと勉強しておくことでルール違反はかなり予防できます。なお、営業エリア外のタクシーがタクシーの待機所に入れない駅などもあるので、エリア外の区域の駅までお客様をお乗せすることになった場合などは、どこで停車すべきなのかの確認をお忘れなく!

エリア外では「回送」を忘れずに

営業エリア外でお客様を降ろした場合、お客様がお降りになった後はすぐに回送マークに変更すると良いでしょう。その場所から乗務員自身の営業エリアを目的地とするお客様に出会う可能性は高くはないため、地域の方に呼び止められてしまうとお断りしなければならず、乗車拒否と勘違いされるリスクがあります。誰かが降りた後のタクシーにすぐ乗り込もうと急いで来られた方がいても、回送になっていれば自然にお断りしやすいのでお勧めです!

【まとめ】稼げるエリアで営業したいならタクシー会社を転職しよう

タクシーの仕事は、遠方までお客様をお乗せする場合があることは広く知られているため、営業できるエリアが決められているという事実を知らない方は多いものです。つい営業ルール違反をしてしまえば、最悪の場合には所属しているタクシー会社にまで処分が下されてしまうので、営業エリアルールは厳守しなければなりません。もし、タクシー需要が多いなどの理由で働きたいエリアがあれば、そのエリアのタクシー会社に入社して乗務員になるのが一番です。タクシー需要の多いエリアにはタクシー会社も豊富ですが、ご自分の条件に合うよく稼げる会社を選びたいなら、タクシー業界に精通したプロのコンサルタントに相談されると転職成功の可能性が高まります!

この記事のまとめ

・タクシーの営業エリアは法律によって定められている
・タクシーの営業エリアルールを破ってしまうと乗務員自身だけでなく所属会社に処分が下る場合もある!
・営業エリアルールに違反しないためには、自分の営業エリアをしっかりと把握しておくことと、エリア外まで乗客をお乗せした後にはすぐに回送マークに変更することが大事
・営業したいエリアのタクシー会社に入社するとモチベーションがアップするのでお勧め!
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