タクシー会社に新卒で就職するためには?キャリアプランやメリットも紹介します!

投稿日:2020年3月15日 | 最終更新日:2020年7月10日

学生の方にとって、就職活動は今後の人生を決める一大事です。さまざまな職業がある中で、タクシー会社を選択肢に入れている方もいるのではないでしょうか?タクシー会社にも業務はいろいろありますが、年配者のイメージが強いタクシードライバーも、実は新卒の方におすすめな職業なのです。今回は、タクシー会社に新卒で就職するために知っておきたい基本知識や新卒でタクシー会社に就職するメリットを中心にわかりやすく解説します。就職活動を前に、ひと味違う職業にチャレンジしたいという学生さんはぜひ参考にしてください。

この記事を読んだらわかること

☑︎タクシー会社に新卒で就職するためには
☑︎タクシー会社に新卒で入るメリット
☑︎就職する前に知っておきたいタクシー会社の今後

タクシー会社に新卒で就職するためには

タクシー会社に就職するとキャリアを積むためにまずはドライバーとなるのが一般的で、タクシードライバーとなるには一定の条件をクリアする必要があります。これは新卒者でも転職者でも変わりません。ここでは、タクシー会社に就職して運転手となるために必要な条件をご紹介します。年齢的な制限についても触れていますのでご参考ください。

自動車免許を持っている

タクシー会社に入社しドライバーとなるには、普通自動車免許を取得している必要があります。しかも、旅客運送を業務として行うためにはさらに二種という区分の免許も取得することが不可欠です。ただし、二種免許取得については、近頃は研修・費用面でサポートしてくれるタクシー会社が増えているため、そのような会社を選べば事前に取得しておかなくても安心して入社することができます。ただし、二種免許は普通免許取得から3年以上が経過していないと取れないので、タクシードライバーになれる最速年齢は21歳ということになります。

地理試験がある場合も

タクシードライバーとしてスタートを切るためには座学・知識も必要です。特に東京・神奈川・大阪などの指定地域では、地理試験というテストに合格しなければタクシードライバーになれません。該当エリアの地理・地名・道路名はもちろん、交通に関する法令についての問題も出題されます。合格率は50%程度となかなかの難関ですが、こうした試験対策もタクシー会社によってはサポートしてくれるので、スペシャリストになるために必要な勉強だと思って前向きに乗り越えましょう。

入社直後は乗務員としてタクシードライバーとして勤務

一般企業では役職名などで出世の段階などがわかるものですが、タクシードライバーは入社後一定以上の期間はタクシー乗務員としてキャリアを積むのが一般的です。その後は、管理職に就いたり、ハイヤーのドライバーとなったり、または個人タクシー事業を興したりするなど、それぞれのキャリアの重ね方があります。

タクシー会社に新卒で入るメリット

タクシードライバーは、お客様とのコミュニケーション能力こそ求められますが、常に同僚や先輩といることはないので、職場内の人間関係に煩わされるリスクが低い職業として注目を浴びています。新卒者で職場の人間関係が面倒臭そうなのが嫌だとお考えの方には検討する価値のある仕事なのです。ここではそれ以外にも豊富なタクシー会社に新卒で入ることのメリットをご紹介します。

研修制度が充実している

タクシー会社の多くは即戦力を求めていません。二種免許という特別な資格を持ち、地理試験という簡単とは言えない試験に合格し、さらに実務レベルの知識やノウハウをすでに持ち合わせた人材など、経験者以外にはまずいないからです。そうした前提を踏まえ、さまざまなタクシー会社が新卒者や未経験者に対しての教育・研修制度を手厚く実施しています。手に職をつけるために色々なサポートをしてくれる会社に入れるということは大きなメリットです。

管理職へのルートも存在する

タクシー業務について学ぶためにはドライバーとして実地の経験を踏むことは不可欠ですが、一定期間以上ドライバーとしてキャリアを積めば、総合職・経理職など他の職種へ移って管理職を負かされるケースも稀ではありません。特に大学の新卒者は管理職に登用される道も開けていると言えるでしょう。

若く柔軟性があるため仕事のコツを覚えやすい

新卒者は心身ともにフレッシュで仕事覚えが早いだけでなく、柔軟性があり素直に成長する傾向が強いと言えます。これはドライバーとして伸びるために重要な要素ですが、タクシー業界は転職者も多く、前職での仕事のやり方に対するプライドが抜けずなかなか仕事を素直にこなせない方や、年齢的に仕事覚えが遅い方などが存在するのも事実です。幅広い世代に門戸が開かれた業界ですが、成長の早さという点では新卒者にはかないません

独立(個人タクシー)への転身が早くなる

タクシー会社に所属してドライバーとしてのキャリアを積んでいくと、個人タクシー開業への道が開けます。個人タクシーは、タクシー乗務員歴を無事故で10年継続しなければならないなど高いハードルがありますが、早い段階でタクシードライバーとしての経験を積んでおけば、若いうちに独立し、より自由度高く、より稼ぎの多い個人タクシードライバーとなることも可能です。

副業や夢を追うための保険にもなりやすい

タクシー運転手は他のことを勉強しながらでも続けられる仕事であり、中には実際に将来の夢を追いながら業務にあたっている人もいます。一般的なアルバイトでも経験は積めますが、手に職をつけることができるうえ、言い方は良くないですが、もしも夢が思うように行かなくてもまた戻ってこられる保険としても、タクシー運転手は大変頼もしい資格となります。

就職する前に知っておきたいタクシー会社の今後

どれだけタクシードライバーという職業が魅力的でも、タクシー業界そのものの将来性が気になるという方も少なくないでしょう。就職活動に際しては、入社を希望する会社の発展性をリサーチするのは当然です。ここではタクシー業界の今後の展望について解説します。

タクシー運転手需要は年々高まる

人口減少の問題などでタクシーの需要が極端に減り、業界がやせ細るのではないかという不安をお持ちの方がいるかもしれませんが、少子高齢化だからこそタクシーの出番が増えるという見通しも根強くあります。高齢者が日常の足としてタクシーを使ったり、子供を持つ親が子の送迎にタクシーを使ったりするといった日常使いはすでに定着しつつあります。また、高齢者による交通事故の多発により、免許返納を早める高齢者が増加しているため、タクシーの需要はますます高まるものと推測されます。

東京など都心の人口増加が加速する

東京は自家用車がなくても生活ができることから、今後高齢化していく中で人口がさらに増える予想もあります。また、オリンピックをはじめとした国際的なイベント開催だけでなく、インバウンド政策で外国人観光客が呼び込まれていることもあり、ますます東京など大都市圏ではタクシーニーズが高まるでしょう。

地方と東京都でさらに給与額に差が出始める

もともと東京のタクシー運転手と地方のタクシー運転手とでは、大きいところでは倍近くの収入差があります。東京のドライバーは仕事に困ることが少なく、勤勉でさえあればたいへんな高待遇で働くことができるのです。今後さらに東京の人口が増えていくとなると、地方との収入格差もより増幅していくことが考えられます。

自動運転の実用化はかなり先になる

自動運転技術の発達に伴い、タクシー運転手という職業自体がなくなるのではないかという声も時折聞かれますが、自動運転はまだまだ発展途上であり、最先端の実験をしている欧米各地でもまだ実験段階を脱していません。また、たとえ自動運転技術が実生活レベルで応用されたとしても、すぐに全て無人で運転というのは考えにくい話です。現在実験が行われているのは、あくまで高齢ドライバーの運転ミス対策程度の技術。タクシー・バスなどの運転とはそもそも旅客運送を許可する2種免許が必要であり、日常運転の技術とは一線を画すものです。たとえ自動運転技術がさらに進歩したとしても、タクシー業界では、一部技術を利用しながらドライバーがハンドルを握るというやり方がまだまだ長く継続していくものと予想されます。

【まとめ】新卒でタクシー会社に就職するのメリットがたくさんある!

新卒でタクシー会社に入社してキャリアを積むことにどれだけの魅力があるか、お伝えすることができましたでしょうか?タクシードライバーは、多くの場合会社から免許取得やノウハウ面で多くのサポートを受けながら成長することができるうえ、コツをつかんでいけば自分の頑張りしだいで実力をつけて収入も肩書きも変えていける夢のある仕事です。どうも思うような就職希望先が思い浮かばないという学生さんは、タクシー会社への就職も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

この記事のまとめ

☑︎タクシー会社に就職してドライバーとして働くには普通自動車免許を取得後3年以上経過し、二種免許も取得していなければならない
☑︎タクシー会社では最初ドライバーでもキャリアを積めば管理職への道も開けている
☑︎勉強や趣味と両立させやすいタクシーの仕事は若い人にも最適
☑︎外国人観光客の増加や少子高齢化によるタクシー需要増により今後のタクシー業界はまずます人手を求めており、今は就職や転職にはタイミングが良い

プロフィール

プロフィール
29歳から東京でタクシードライバーとしてデビュー。
最高売上は130万。「オレンジ戦隊改めサクラ戦隊」のブログでタクシーの営業ノウハウ等を中心に情報発信。
蓄積した情報を体系化したプログラムを考案し、大手タクシー会社の教育カリキュラム作成等に従事。
現在タクシー会社数社で人材育成で顧問契約。
入社後のアフターサービス特化型のタクシー転職支援サイト「プロタク」(pro-taxi)に2019年より在籍。
転職相談の方はこちらをチェック