田舎でもタクシー運転手は稼げるのか?都心との働き方の違いを解説してみた

投稿日:2020年10月29日 | 最終更新日:2020年10月29日

タクシー運転手はお客様を運送する仕事であり、お客様を見つけることができなければ売上を伸ばすこともできません。都心であれば人口が多いため相対的にタクシーの需要も高くなるのですが、人口の少ない田舎でもタクシー運転手として稼ぐことはできるもなのでしょうか?

実際、田舎でタクシー運転手として稼ぐためには都心とは違った戦略を立てる必要があります。今回の記事では、タクシー運転手の田舎と都心での働き方の違いや、田舎での稼ぎ方などを解説していきます。地方でタクシー運転手への転職を検討している方はぜひ参考にしてください。

この記事を読んだらわかること

☑地方のタクシー運転手は稼ぎにくいのか
☑地方と都心のタクシー運転手は何が違うの?
☑地方でもタクシー運転手が稼ぐコツ

地方のタクシー運転手は稼げない?

まず初めに、地方で働くタクシー運転手は稼ぎにくいのかどうかを解説してきます。

地方は人口が少ない

地方はそもそも人口が少ないため、都心と比べると稼ぎにくいのは否めません。日本では、東京一極集中と言われるほど東京に人口が集中しており、東京と地方とでは人口密度の差が非常に激しいです。東京以外に人口が多いのは神奈川や大阪、愛知などで、ビジネスや観光の拠点となる地域には人が集まりやすい傾向があります。

反対に人口密度が低いのは北海道や岩手、秋田などです。県全体の面積が広いのに対し人口が少ないため、都心と比べるとタクシーを探しているお客様を見つける機会が少ないのが実情です。

また、地方は移動手段として車を利用する人が多いのも、お客様を見つけにくい要因の一つです。

タクシー運転手の数も少ない

人口の少ない地方では、必然的にタクシー運転手の数も少なくなります。タクシー会社がそもそも都会と比べて少ないというのもありますが、地方から都会に出る人も多いのでタクシー運転手への転職を希望する人の数も少ないのです。

そのため、地方ではお客様の需要に対しタクシーの供給が足りないということが実はよくあります。地方でタクシーをつかまえようと思っても、なかなか見つけることができず電話で配車をしてもらったという経験がある人もいるのではないでしょうか。

とはいえ、大幅に需給バランスが崩れているというわけでもないため、タクシー運転手の数とお客様の数で考えるとそれほど問題があるわけではありません。田舎で働くタクシー運転手は、いかにお客様の需要を見つけ出すことができるかどうかが重要になってきます。

稼ぐためには営業方法を考える

田舎でタクシー運転手が売上を上げるためには、営業のやり方を都心と同じにしていてはいけません。都心では人が多いエリアで流し営業をメインに回していればそれなりにお客様を見つけることができますが、田舎では同じようにはいかないからです。

地方には地方なりの稼ぎ方があるので、営業方法を考えながら仕事をする必要があります。効率の良い稼ぎ方を見つけるためには、やはり経験や知識が必要になってきます。なので、地方でタクシー運転手をしていてなかなか稼げないという人は、とにかく場数を踏んで日々営業方法を試行錯誤しましょう。

経験を積んでいけば、働いている地域に合わせた稼ぎ方がだんだん分かってきます。

地方と都心のタクシー運転手を比較

それでは次に、地方と都心のタクシー運転手にどのような差があるのか、年収や働き方の違いなどで比較をしていきます。

年収

都心と地方とでは、まず年収に差があります。例えば東京で働くタクシー運転手の平均年収は400万円を超えていますが、地方のタクシー運転手の平均年収は300万円前後です。人口の多い神奈川県の平均年収は380万円程度、大阪は350万円程度であるため、東京の平均年収が抜きん出て高いのが分かります。

地方では平均年収が200万円台の県も少なくないため、都道府県によって年収に大きな開きがあるのが現状です。ただ、平均年収はあくまでも「平均」なので、それ以上に稼いでいるドライバーもいれば、それ以下の年収で頑張っているドライバーもいます。

タクシー運転手は基本的に歩合給の部分で給料を稼ぐことになるので、都心や地方に関係なくドライバー自身の腕が必要なのも確かです。

働き方

都心と田舎では働き方にも違いがあります。都心は人口が多く、道でタクシーを探している人もたくさんいるため、付け待ち営業よりも流し営業を中心に稼ぐ方が効率が良いとされています。また、都心ではスマホアプリを利用した配車も進んでおり、お客様を見つけやすい環境が整っていると言えるでしょう。

反対に田舎は人口が少ないので、流し営業をしていても効率よくお客様を見つけることができません。そのため、駅や商業施設などでの付け待ち営業がメインとなります。また、予約による配車もあるので無線配車への対応も多くなります。

このように、都心は流し営業が中心で田舎は付け待ち営業が中心と働き方が大きく違います。

競争率

都心では人口は多いものの、タクシー運転手の数も非常に多く競争率が激しくなっています。例えば、大きな駅で付け待ち営業をしようとしても、同じように付け待ちをしているタクシーが大勢いるので、なかなか自分の順番が回ってこないということは良くあることです。

反対に地方は都心と比べて競争率が低いです。先述したように、田舎ではタクシー運転手の数が少なく供給より需要が上回ることも珍しくありません。なので、付け待ちもすぐに順番が回ってきますし、予約による無線配車も運転手一人一人にバランスよく回るようになっています。

地方は都心に比べライバルとなるタクシー運転手が少ないということです。

移動距離

都心ではオフィス街や繁華街、商業エリアなどでの営業が中心となります。お客様の運送先は様々ですが、都心はどちらかといえば近場までの移動でタクシーを利用するお客様が多いです。例えば会社から取引先へ向かうサラリーマンや、飲み会帰りなどで終電を逃してしまったお客様など、都内で移動をする人が中心です。

それに対し田舎では県外までタクシーを利用する長距離走行のお客様が多くいます。また、駅から自宅までの距離が長い人も多いので、お客様一人一人の移動距離は長いことが多いです。

移動距離が長いということは単価が高くなるということなので、長距離走行のお客様を拾いやすいのはタクシー運転手にとって大きなメリットになります。

地方のタクシー運転手が稼ぐコツ

それでは最後に、地方で働くタクシー運転手が稼ぐためのコツを紹介していきます。地方でタクシー運転手を目指している人は参考にしてください。

目標を決めて行動する

まず、タクシー運転手が売上を伸ばすためには何かしらの目標を設定して行動をすることが大切です。ただ何となく毎日タクシーを走らせているだけでは、いつまで経っても売上が伸びません。ではどのような目標を設定すればいいのかというと、分かりやすいのは「売上目標」です。

売上目標を「一日〇万円」「月に〇万円」と決めておけば、そこに向かって努力をすることができます。ここで大切なのは自分なりに達成できそうな数字で売上目標を設定することです。達成できそうな見込みのない目標を設定してしまうと、途中でやる気が削がれてしまう可能性があるからです。

売上目標は達成できるごとに少しずつ数字を上げていくようにしましょう。営業方法を日々考えながら目標に向かって仕事をすることで少しずつ稼げるようになっていきます。

移動手段が少ないことを利用する

田舎は都心と比べて電車やバスなどの本数が少なく、また、駅や停留所の間も距離が離れていることが多いです。電車やバスを一本逃してしまうと、次に来るのは数十分~1時間以上後という地域もあります。

駅やバス停で立ち往生している人は移動手段を探しているものです。そのため、駅やバス停などを中心に営業をするとタクシーを探しているお客様を見つけやすいです。なので駅とバス停を拠点としながら営業を回していくと効率よく稼ぐことができます。

このように移動手段の不便さを逆手に取るなど、お客様の需要があるところを見つけ出して営業をしていくのがおすすめです。

人の集まりやすいところをリストアップする

田舎は人が集まる場所がそもそも少ないです。ですが、人が集まりやすい場所というのは探せばあるものです。

例えば、オフィス街までとは言わずとも会社がいくつか集まっている場所ではサラリーマンのお客様を拾いやすいです。また、ショッピングモールやスーパーの近く、商店街、飲み屋通りなどは田舎でも比較的人が多く集まる場所です。

なお、時間帯や天候、平日か休日かによってタクシーの客層や需要は変わってきます。なので、人が集まりやすい場所をピックアップした後は、どの時間帯や曜日が最も稼ぎやすそうかを分析してみましょう。分析結果を覚えきれないときはリストを作っておき、それを見ながら営業を回していくと効率的です。

丁寧な接客を心掛ける

お客様に対して丁寧な接客を心掛けるというのは、都心でも地方でも変わりません。ただ、田舎は人口が少ないため固定で利用してくれるお客様を見つけることが売上につながるものなのです。逆に適当な対応をしてタクシー会社の評判が悪くなってしまえば、噂が回って利用者が少なくなる恐れがあります。

お客様にリピートをしてもらうためには、丁寧で誠実な接客を心掛けることが大切です。乗車時の挨拶や荷物の出し入れのお手伝い、会話の対応などお客様に満足頂けるような接客をしましょう。

田舎では人と人とのつながりを大切にしている人も多いので、気に入ってもらえれば固定で定期的に利用してもらえる可能性もあります。

【まとめ】地方でもコツを掴んで売上を伸ばそう

田舎のタクシー運転手は、都心と比較すると稼ぎにくいのが実情です。そもそも人口が少ないのでそれは仕方のないことでもあります。しかし、田舎でも営業のやり方をしっかりと考え、地方なりの稼ぎ方を見出すことができれば売上をアップさせることができます。

まずは自分がどれほど稼ぎたいのかを考え、目標を設定してください。それから営業エリア内でタクシーを走らせ、稼ぎやすそうなエリアを見つけましょう。今回の記事で紹介したように営業方法を試行錯誤しながら経験を積んでいけば、だんだん地方での稼ぎ方が分かってくるはずです。

ぜひ地方でも稼げるタクシー運転手を目指してください。

この記事のまとめ

☑地方は都心と比べて人口が少なく売上を伸ばしにくい
☑地方には地方なりの営業方法がある
☑地方では移動手段の少なさを利用して稼ぐ
☑丁寧な接客でリピート客を増やすことが大切
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