投稿日:2020年7月17日 | 最終更新日:2020年7月17日
タクシードライバーは頑張れば頑張っただけ稼ぐことができるうえ、タクシー業界は転職者に対してそもそも歓迎ムードがあるため、転職先として検討されるのにおすすめです。しかし、タクシー業界への転職を失敗しないためには、覚えておいていただきたいポイントがあります。今回はタクシードライバーに転職する際に失敗しないための秘訣をご紹介します。そもそもなぜ転職に失敗が生じるのか、タクシー運転手に向いているのはどんな人なのかも解説していきますので、ぜひ参考にしてください!
この記事を読んだらわかること
☑︎タクシー業界への転職失敗の裏にある2つのミスマッチとは?
☑︎知っておかないと後悔する!タクシー運転手の労働条件とは?
☑︎タクシー会社への転職失敗したと感じるポイントとは?
☑︎そもそもあなたはタクシー業界に向いている?適性チェック!
☑︎タクシードライバーに向いていない人の特徴
☑︎タクシー運転手に転職するメリットとは?
☑︎タクシー会社を選ぶ際に注目すべきポイントとは?
☑︎タクシー会社選びで転職の成否が分かれる!
タクシー業界への転職失敗の裏にある2つのミスマッチとは?
タクシードライバーに転職した後で「失敗した!」と後悔するパターンには主に2通りあります。まずは、そもそもタクシードライバーに向いていないタイプの方がタクシー会社に入社してしまった場合です。この場合は、どんなに会社が優良であっても適性がないため、ご本人や周囲の努力・工夫では問題を解決するのが難しいでしょう。
もう1つは、選んだタクシー会社との相性が悪かった場合です。自分自身が望んだ労働環境が整備されていない会社を選んで働きにくさを痛感してしまうと、転職が失敗に終わってしまうケースがあります。この記事では、タクシードライバーへの適性と会社との相性という2方向から、マッチングに失敗しない方法を解説していきます。
知っておかないと後悔する!タクシー運転手の労働条件とは?
いくらやってみたいと思った職業でも、自分自身にその適性がなければなかなかモチベーションは上がりませんし長くは続きません。ここでは、タクシー会社を転職先に検討している方のために、そもそもタクシー運転手の労働環境・労働条件とはどのようなものなのかをご紹介します!
タクシードライバーの給与実態
タクシー運転手の給与は歩合制が一般的です。歩合制とは労働者側と会社側が歩合率を決めて売上を分配する報酬の給与方法で、タクシー会社は概ねこの方法を採用しています。大手タクシー会社を見てみると、歩合率は50~60%が平均的。つまり、売り上げの半分程度がドライバーの収入となるのです。会社によっては固定給との併用をしている場合もありますし歩合率もケースバイケースなので、転職の条件で最も重要なのが収入だという方は、タクシー会社の歩合率についても下調べが必要です!
労働形態
タクシー運転手には、昼日勤・夜日勤・隔日勤務という主に3種類の働き方があります。特にタクシー業界ならではと言えるのが隔日勤務です。隔日勤務は1勤務につき、休憩を挟みながら朝から翌朝まで乗務するという勤務形態で、拘束時間が長く慣れるまでは大変ですが、働く時には集中的に働き休みを多く取りたいという方には適した形態と言えます。同じ隔日勤務でも会社により始業・終業時刻などはもちろん違いがありますが、1勤務あたりの拘束時間や休息時間などについては国で定められたルールに則して勤務します。
年齢層・定年
タクシー運転手の全国平均年齢は58歳前後となかなかの高齢です。これは、法人タクシーとして頑張った後に個人タクシーを開業しリミットの75歳まで稼ぐ方も多いことや、タクシー運転手自体が転職経験者が多いことも理由として挙げられます。タクシー業界は40代や50代はまだまだ若手扱いを受けるのが現状です。60歳や65歳などの定年制を設けている会社もありますが、多様な働き方ができる業界なので、他業種に比べると年齢的なハンディキャップは感じにくいと言えます。また、若年層のドライバーが不足している問題があるため、20~30代の方も歓迎される傾向です。
女性の働きやすさ
女性タクシードライバーはタクシー乗務員総数の3%程度とまだまだ少数派です。しかしタクシー業界はもともと働き方に多様性があるため、主婦や育児中の方にも働きやすいことは意外と知られていません。タクシー業界ではお子様向けのサービスや介護タクシーサービスなど、家庭生活の中で得た経験を業務に活かせる場面が増えているだけでなく、女性にタクシー運転手としてもっと活躍していただけるよう、時短勤務の促進や男女別更衣室等施設整備などを関係省庁がタクシー会社に促しています。待遇に性別差がないのもタクシー業界ならではのメリットです。
福利厚生
タクシー業務は拘束時間が長い勤務形態もあるため、特に大手タクシー会社では従業員が快適に業務をこなせるような設備を充実させています。浴室・シャワー設備や仮眠室などのほか、保養地を所有している会社もあります。また、地方出身者の方が安心して勤務できるよう、寮や社宅を完備している会社も少なくありません。転職希望者の中には現在勤めている職場の福利厚生に不満を持つ方も多いため、福利厚生の手厚さをタクシー会社を選ぶ際の基準とされるケースも目立ちます。
タクシー会社への転職で失敗したと感じるポイントとは?
先章ではタクシー業界全般の労働条件の傾向を解説しましたが、実はタクシー運転手の労働環境は所属する会社によって差があります。「タクシー会社への転職を失敗した」と後悔する人たちは、労働環境の何に失敗を感じたのでしょうか?ここでは、タクシー運転手になってみて失敗だったと思う人が多いポイントを3つご紹介します!
思ったより給与が少ない
タクシー運転手になれば前職よりも収入が増えると思っていたのに、実際には思っていたほど増えなかったという場合があります。タクシー業務は効率的に行わないとなかなか売上を伸ばすことができません。個人の能力差が関係しているケースもありますが、稼ぐためのノウハウを備えた大手タクシー会社に入社したことで成功する人もいます。小規模の事業所でも頭角を現す人はもちろんいますが、タクシー業界未経験の人には厳しいというのが実情です。
思ったより休みが少ない
タクシー会社に転職した方が、想像よりも休日が少なかったと不満を抱くことがあります。タクシー運転手は休みが多いというイメージがあるのはなぜなのでしょうか?実は先述したように、乗務員の労働形態は1つではありません。タクシー業界に特有の「隔日勤務」という働き方に絞った場合、だいたい朝から翌未明まで勤務します。この隔日勤務は慣れるまでは大変ですが、乗務した翌日は必ず休みとなり、勤務は通常月に11~13日程度なので休日が多く、連休も取りやすい働き方です。隔日勤務をしない乗務員は、他の職場と比べてさほど休日が多い実感は得られないかもしれません。
思ったより接客が難しい
接客業経験のあるなしに関わらず、タクシー独特の接客術に苦戦する人は少なくないでしょう。サービス精神から乗務中お客様にかけた言葉ががうるさいと思われてしまったり、知らない場所を指示されてどう対応したらいいのかわからずお客様をイラッとさせてしまったりなど、タクシーでの接客は一筋縄ではいきません。こうしたタクシーならではの接客トラブルに直面した場合、「こんなはずではなかった」と後悔する人もいます。しかし、トラブル対策はどんな業種・職業にも必要なリスク管理であることを忘れてはいけません!
そもそもどんな人がタクシー業界に向いている?適性チェック!
そもそもタクシードライバー自体に向いていなかったという理由で転職を失敗させてしまう人がいることを記事の最初にお伝えしました。ここでは、タクシードライバーという職業に向いている人の特徴をご紹介します。
運転が好き
日頃から車の運転をするのが好きだという方、もともと運送業など運転メインの仕事をされていた方などはタクシー運転手に向いています。仮に好きというほどではなくても、長時間運転していることが苦にならない方などもタクシー業界への転職を検討されてみてはいかがでしょうか?タクシー運転手になるには二種免許取得が必須条件ですが、タクシー会社の多くは資格取得を費用も含めサポートしてくれるので安心です!
真面目
真面目さはどんな職業にも必要な適性ですが、やる気を持って勤勉に業務にあたることは、タクシー運転手にとって何よりも大切です。タクシー運転手の仕事は自分のやる気と行動力しだいで収入が変わってくるため、真面目さに欠ける方はなかなか売上や能力を伸ばすことができません。逆を言えば、少しくらい運転業務や接客術に自信がなくても、真面目に努力したり情報収集して軌道修正を重ねていったりすれば、いつのまにか稼げるドライバーになっていた…などというケースも大いにあり得るのです!
コミュニケーション力がある
タクシー業界で成功するには運転・営業といった能力が求められますが、それ以外にも接客という重要な要素を忘れてはいけません。接客業経験者で人とコミュニケーションを取るのが好きな方などは、タクシー運転手に向いていると言えるでしょう。ただ、接客術も努力しだいでは転職後に身につけていくことが可能です。お喋り上手である必要はありませんが、相手の話をしっかりと聞くことができ、また感じの良い受け答えができる人は、接客業未経験であってもタクシー運転手として十分な伸びしろが期待できます。
営業戦略を練るのが好き
タクシー運転手は、業務時間内にどれほど効率的な立ち回り方ができるかによって売上に大きな差が生じます。これは行き当たりばったりではできないワザであり、日々自分なりのデータ収集やその分析、さらに分析を活かした行動改善を重ねることで確度の高い営業実績が積みあがるのです。営業やマーケティングなどの経験がない方でも、自分なりに工夫して仕事を開拓していくのが好きな方などは、タクシー運転手に最適と言えます。
タクシードライバーに向いていない人の特徴
タクシードライバーには、勤勉さ・コミュニケーション力・営業力という3つの素質があることが望ましいということを先章でお伝えしましたが、ここでは「こんな方はタクシー運転手に向いていない」という特徴をご紹介します。現在思い当たる点があっても、努力して克服できることも少なくないので、あくまで参考にしてくださいね!
マニュアル通りの仕事しかしたくない
何もかも会社のマニュアルに従って受け身の仕事をするのがいいという方は、タクシー業務にはあまり向いていないと言えるでしょう。優良なタクシー会社は、初心者や未経験のドライバーでも仕事をしやすいよう、マニュアルや研修を充実させているものですが、それでも接客面や営業面ではドライバー本人の努力・工夫が欠かせません。お客様が求める快適は千差万別。探究心や向上心がない人にとっては、タクシー業界はなかなか厳しい環境です。
収入を上げたいという欲がない
前にもご説明したとおり、タクシードライバーの収入は自分の頑張りがもろに数字に反映される歩合制です。効率を考えながら意欲的に仕事をしないと、収入が上がって行くことはまずありません。理想とはかけ離れた給与に対しても諦めが早く現状に満足しがちな方は、タクシー運転手に不向きと言わざるを得ないでしょう。
人とのつき合いが苦手
タクシー運転手は接客業の要素も強い仕事です。おしゃべりが大好きである必要はありませんが、他者と相互に気持ちの良いやりとりができなければ仕事が務まりません。タクシーを利用されるお客様から多い苦情の中には「ドライバーの話し方が偉そう!」「運転手が無愛想で気分が悪かった」といった乗務員の接客態度に関するものも目立ちます。接客業がどうしてもいやだという方は、いくら運転が好きでもタクシー運転手には不向きです。
タクシー運転手に転職するメリットとは?
「転職して失敗したらいやだな…」そんな心配ばかりしていると、なかなか再出発の一歩が踏み出せませんよね。多少適性に不安があったとしても、転職者へのサポート体制が整ったタクシー会社を選んで前向きに頑張れば、転職して良かったと思える方も多いはずです。ここでは、タクシー運転手という職業の良さをお伝えするため、タクシー会社に転職するメリットについて解説します!
頑張った分だけ給与に反映
くり返しになりますが、タクシー会社はほとんどが給与を歩合制で支給しています。一般企業では月給制や時給制など、固定給で給与を支払われるケースが多いですが、タクシー運転手なら頑張った人は頑張った分だけ給与に反映されるので、きわめてフェアなのです。未経験者の初心者ドライバーであっても、中には最初のうちから頭角を現す人もいます。タクシードライバーの全国平均年収は300万円程度ですが、稼げるエリア・稼げるタクシー会社でなら、年収600万円以上もざらです。特に東京など大都市の中心部では、年収800万円~1000万円程度を稼ぎだす乗務員もいます。
働き方の選択可能
普通一般企業に就職すると、副業がNGであったり休日は週末2日と決まっていたり、働き方の多様性に欠けると感じることがあります。しかし、タクシー運転手は多様な働き方を選択することが可能です。将来の目標があって昼間は勉強をしたいという方、本業は別にあるけれど空き時間を利用して稼ぎたい方などが副業としてタクシー運転手を選ぶ例も珍しくありません。
性別年代など働きやすい層が幅広い
タクシー運転手は年齢層や生活スタイルにあまり偏りが見られず、幅広い層の方が活躍しています。高齢層の従事者も多い職業ですが、年金受給額が減らないよう時間数などをコントロールしながら勤務している方もいれば、主婦の方で扶養内の範囲で稼いでいる方もいます。もちろん最大限稼ぎたい人は法定時間内で頑張ってたくさん稼ぐこともできます。また、定年を設けているタクシー会社もありますが、真面目に実績を積んでおけば個人タクシー開業の道もあり、最長75歳まで活躍することも可能です。
タクシー会社を選ぶ際に注目すべきポイントとは?
タクシー業界への転職が成功するか失敗するかは、転職を希望される方と採用するタクシー会社の相性も大きく関係してきます。タクシー運転手の適性に少々不安があっても、自分にとって働きやすい環境を提供してくれる会社にさえ入れば、めきめきと成長するドライバーも少なくありません。ここでは、長く快適に働けるタクシー会社を選ぶためのポイントを3つご紹介します。
給与面(歩合率)
転職に際して給与条件の良さを優先させたいという方は多いものです。タクシー運転手は営業エリアとともに就職する会社によっても売上や収入に大きく差が出ます。採用試験を受けるタクシー会社が売上を出すためのノウハウを豊富に持っている会社なのかどうか、給与の歩合率はどの程度なのか、新人期間の最低給与保証があるかどうか、賞与はあるかどうかなど、会社の給与条件について事前にしっかりと調べておくことをおすすめします!
大手タクシー会社かどうか
給与面の好条件はもちろん、福利厚生や教育・研修面の充実、営業ノウハウの蓄積などは大手タクシー会社に顕著な特徴です。大手会社は顧客をたくさん抱えているだけでなくブランド力が強いため配車や予約も多く、さらに専用の待機場所などを持っている場合もあります。中小規模のタクシー会社にもメリットはいろいろありますが、大規模事業所ならではの稼ぎやすさ、待遇の良さはやはり否めません。少しでも好条件で働きたいという方は、大手タクシー会社を選んで採用試験を受けられると良いでしょう。
希望条件の優先順位をつける
条件の良いタクシー会社で働きたいので、選択肢を大手だけに絞ってその中から選びたいという方もいます。これは効率的な選択方法ではありますが、一口に大手タクシー会社と言っても企業風土や提供する労働環境はさまざまです。転職に際して譲れない条件をまずは書き出し、何を一番優先させるかを見きわめることが重要となります。そして、その優先条件を満たしているタクシー会社を選んで入社すれば、転職が失敗に終わるリスクをかなり下げることができるでしょう。
タクシー会社選びで転職の成否が分かれる!
ここまで解説してきましたように、タクシー業界への転職を失敗に終わらせないためには、まず自分自身がタクシー運転手に向いているかどうかを見きわめることが大切です。しかし、もっと重要なのは、自分自身が望む労働条件を叶えてくれるタクシー会社を選んで採用されることと言えるでしょう。やる気さえあれば適性で多少不安な部分があっても克服できますが、タクシー会社の雇用条件や風土などは簡単には変わりません。
どのタクシー会社が自分の条件に合う会社なのかわからない場合は、ぜひともタクシー業界に精通した専門家に相談されることをおすすめします。弊社プロタクは、タクシー業界に太いパイプを持ち、タクシー業務のノウハウも豊富に持つコンサルタントです。希望どおりの会社に入って稼げるタクシー運転手になりたいという方は、まず手始めにプロタクまでご相談ください!
【まとめ】タクシー運転手への転職は適性チェックと会社選びが重要!
タクシー業界への転職で失敗してしまう人には、総じて採用試験を受ける以前の準備不足が見られます。タクシー運転手とはどんな仕事なのか、自分に合うのはどんなタクシー会社なのか、この2点を調べ、満を持して入社することがタクシー会社転職成功への近道なのです。タクシー業界は働き方も暗黙のルールも稼ぐコツも独特!初心者さんや未経験者さんには、正直なところわかりにくい業界です。タクシー会社選びに少しでも不安がある方は、会社選びはもちろん、実際の業務に役立つさまざまなノウハウをお伝えできるプロタクに一度お問い合わせくださいね。
この記事のまとめ
☑︎タクシー運転手として活躍できる人は運転・接客・営業業務が苦でない人
☑︎タクシー運転手転職で成功するには、希望の労働条件を満たしている会社に入社することが必要
☑︎希望のタクシー会社を見つけるのは至難のワザ!無理をせずプロのコンサルタントへの相談もご検討を!