タクシー運転手としてのキャリアアッププランを徹底紹介!

投稿日:2020年9月1日 | 最終更新日:2020年9月1日

「タクシー運転手として働いたら、将来どんなキャリアプランが待っているのか?」

これからタクシー業界に飛び込もうとしている方であれば、こんな疑問を持っているのではないでしょうか。
タクシー運転手は年収がアップするのか?仕事のやりがいはあるのか?といったことが気になるはずです。

そこで今回はタクシー運転手のキャリアアッププランについて詳しく解説します。
すでにタクシー運転手として活躍している方も、この記事を最後まで読むことでより仕事にコミットできるはずなので、ぜひ参考にしてください。

この記事を読んだらわかること

☑︎タクシー運転手のキャリアアッププランにはどんなものがあるのか
☑︎タクシーの仕事にはどんなやりがいがあるのか
☑︎そもそもタクシー運転手になる方法

タクシー運転手としてのキャリアアッププランを紹介

タクシー運転手のキャリアアッププランとして、今回は代表的な以下の4つを紹介します。

  • 個人タクシー運転手になる
  • ハイヤー運転手になる
  • タクシー会社で出世し管理職になる
  • 独立してタクシー会社を経営する

【パターン①】個人タクシー運転手になる

タクシー運転手のキャリアプランとして最もポピュラーなのが、個人タクシーになることです。

個人タクシーは言ってみれば「ひとり経営者」なので、売り上げから必要経費を除いた全てが収入となります。
稼げる金額は大幅にアップする可能性が高く、タクシー運転手になるならぜひ目指したいポストといえるでしょう。

さらに、個人タクシーは誰にも雇われていないため、いつ働くのも完全に自由です。
時間的な余裕を作ることもできるので、精神的なストレスを減らせるメリットがあります。

【パターン②】ハイヤー運転手になる

ハイヤー運転手は政治家や会社役員、芸能人などVIPを送迎する仕事です。こちらも通常のタクシー運転手より給料がアップする可能性が高いといわれています。

ハイヤー運転手はタクシー運転手と違って時間厳守なので気を抜けない仕事ではあります。
ただ、お客さんの質が良いところは大きなメリットといえるでしょう。酔っ払いのお客さんなどの対応をしなくて済むのはいいところです。

タクシー運転手とハイヤー運転手の違いについて詳しく知りたい方は下記の記事も参考にしてください。

タクシーとハイヤーの違いとは?ハイヤー運転手の方が給料高いって本当?

【パターン③】タクシー会社の管理職へ出世

独立や転職をせずに、現在のタクシー会社で出世して管理職に上り詰めるというキャリアプランもあります。

役職はタクシー会社の組織図によって違いますが、よくある形としては

平社員→班長→課長→所長

という具合にキャリアアップしていくイメージとなります。

ひとまず現場の管理者になるためには、年に2回ある「運行管理者」の試験に合格する必要があります。
受験する場合は会社の福利厚生で費用をサポートしてもらえる場合があるので確認しておきましょう。

運行管理者になると、仕事内容はタクシーに乗ることではなく事務所でのデスクワークが主となります。
正直なところ、お客さんをバンバン乗せるスキルを持った「稼げるドライバー」の方が給料が高いのですが、とはいえ毎月の営業成績と関係なく安定した給料がもらえるのはメリットといえるでしょう。

ちなみに採用の段階から「幹部候補生」を募集するタクシー会社もあります。こういった会社の場合、もしもあなたが通常の採用で入社していたら出世はしにくいため、幹部になりたいなら別のタクシー会社に転職するのがいいかもしれません。

【パターン④】タクシー会社を経営する

最後に紹介するのはタクシー会社の経営者、つまり社長になることです。
タクシー会社に勤めている間に経営ノウハウを吸収しておき、資金を貯めて独立企業するという未来もあります。

法人タクシー事業を始める手続きは、管轄の運輸支局の窓口にて行います。
道路運送法に基づく一般旅客自動車運送事業(1人1車制個人タクシーを除く)の許可を取得する必要があることを覚えておいてください。

一般乗用旅客自動車運送事業の許可を取得するには、許可申請書を作成し、管轄する運輸支局の担当窓口(輸送部門)に申請が必要となります。申請された許可申請書の審査にあたっては、公示されている審査基準の内容を全て満たしているかを審査し、全て合致していることが認められれば許可となります。

引用:国土交通省関東運輸局 東京運輸支局ホームページ

サービス特化型のタクシー運転手もある

タクシー運転手の中には専門分野に特化したサービスを提供する仕事もあります。

  • 観光タクシー
  • 介護タクシー
  • 陣痛タクシー
  • キッズタクシー
  • バイリンガルタクシー

ここでは例として上記5つについて詳しく解説します。

観光タクシー

観光タクシーはその名前のとおり、観光地にて利用できる貸し切りタクシーのことです。

ただ目的地への送迎をするだけでなく、おすすめのお店や観光名所を案内したり、その土地の歴史など豆知識についての楽しい話題を提供するといった専門的な仕事になります。
バスガイドのような役割をするタクシー運転手と考えればイメージがつきやすいかもしれません。

運転スキルだけではなくお客さんに満足してもらうための接客スキルや知識が必要になりますが、それだけ奥が深い仕事といえるでしょう。

観光タクシー運転手になるには、各地で決められている認定試験に合格することで認定を受けられます。
たとえば「東京観光タクシードライバー認定資格」を得るには以下の3つを全て終了する必要があります。

  • 東京シティガイド検定
  • ユニバーサルドライバー研修
  • 東京観光タクシードライバー認定研修

介護タクシー

介護タクシーとは、要介護者のお客さんを車椅子やストレッチャーごと乗せられるタクシーのことです。
これからの高齢化社会においてニーズが高まっていく仕事と言えるでしょう。

介護タクシーには以下の2種類があります。

  • 介護タクシー
  • 介護保険タクシー

介護タクシーは運転のみを担当する仕事、それに対して介護保険タクシーはお客さんの乗車介助や簡単な移動介助まで含めた仕事となります。
当然ですが介護保険タクシーの方が給料が高いです。これは運転報酬の他に介護報酬も受け取れるからです。

また、利用する側からしても介護保険タクシーの方が「要介護者の扱いをわかっている」となるので、安心感にもつながるでしょう。

介護保険タクシーになるためには、第二種運転免許とは別に「介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)」が必要となります。
介護タクシーの仕事に興味があるならぜひ取得しておきましょう。

陣痛タクシー

陣痛タクシーとはマタニティタクシーとも呼ばれ、妊婦さんの緊急時に駆けつけるタクシーのことです。
思いがけず早めに陣痛が始まった時や、アクシデントにより破水した時など、救急車よりも柔軟な移動手段として人気となっています。

陣痛タクシーの乗務員として働くための特別な資格は必要ありませんし、医療行為を行う必要はありません。勤務しているタクシー会社が陣痛タクシーのサービスを提供しているかどうかによります。
とにかく安全かつ迅速に妊婦さんを病院や産院へ送り届ける必要があるため、安全運転のスキルに定評があればこの仕事に抜擢される可能性も高まるのではないでしょうか。

キッズタクシー

キッズタクシーとは主にお子さんの送迎を行うタクシーのことです。
学校や習い事の行き帰りをドアツードアで送り迎えするもので、保護者に代わってお子さんに付き添って安全に移動させる仕事と考えればいいでしょう。子供好きな方や子育て経験のある方にオススメと言えるかもしれません。

キッズタクシー独特の働きやすさとしては、細かい抜け道にそこまで精通していなくても問題がありません。これは仕事のほとんどが完全予約制であり、行き先が事前にわかっているためルートについて考える必要が無いからです。

キッズタクシーとして働くために特別な資格は必要ありません。募集に応募して採用されれば、研修の後にキッズタクシーとしての仕事が始まります。

バイリンガルタクシー

バイリンガルタクシーは外国語が得意な人にオススメの仕事です。
日本を訪れる外国人観光客や外国人のVIPを載せることに特化したタクシー運転手になります。

英語だけではなく中国語や韓国語のニーズが高まっているのが特徴です。通常のタクシー業務を行いながら、外国人客の予約が入れば優先的に仕事を回してもらうスタイルになります。

年収一千万円を目指せる高所得な仕事であるのと、現役ドライバーを引退後は外国人乗務員の社員教育といったキャリアの選択肢もあります。

そもそもタクシー運転手になるには?

ここまでタクシー運転手としてのキャリアアッププランについて解説しましたが、「そもそも普通のタクシー運転手になるにはどうしたらいいのか?」という方も多いと思います。
ここからは一般的なタクシー運転手になるための手順を解説します。

タクシー会社の求人へ応募する

とてもシンプルですが、まずはタクシー会社への求人へ応募しましょう。
「資格を持っていなければならないのでは?」と思うかもしれませんが、資格は後からでも大丈夫です。

資格を取得する

第2種運転免許を持っていない場合は、採用された後に教習所へ通うこととなります。教習所へ通う費用は会社負担となることも多いので、福利厚生の内容を確認しておきましょう。
東京や大阪といった都心部では運転免許のほかに地理試験への合格も必須となります。

タクシーの給料は歩合制なので、当然のことながら研修期間中はお客さんを乗せて稼ぐことができません。しかしこの期間でも福利厚生によって生活に必要な給料を保証してもらえるので安心です。

研修後に乗務員デビュー

隔週試験に合格した後は、タクシー会社にて指定された訓練や研修を積むことになります。

入社からおおむね3ヶ月後には現場にデビューする流れだと思っておけば良いでしょう。

タクシー会社への就職・転職に失敗しないコツ

「どのタクシー会社に就職(転職)するか?」はその後のキャリアを決定する大切な部分です。

タクシー会社の選び方は

  • 自宅から通いやすいところに営業所がある
  • 給料が良い
  • 福利厚生がしっかりしている

などいろいろな視点がありますが、失敗しないためにはタクシー専門のコンサルタントに話を聞いてみるのもオススメです。
業界のことに通じていますし、働きやすい社風かどうかも含めて精通しているプロなので、ぜひ活用してみてください。

【まとめ】将来のキャリアを見据えてタクシー運転手になろう

今回はタクシー運転手のキャリアアッププランについて詳しく解説しました。
タクシーの運転手はこれからの時代にも必要とされる仕事です。スキル次第では大きく稼ぐ事も可能なので、やる気のある方にとっては働きがいがあるでしょう。

今回の記事を参考にしつつ、タクシー運転手としてのキャリアを検討してみてはいかがでしょうか。

この記事のまとめ

☑︎タクシー運転手はこれからの時代も必要で、様々なキャリアアッププランがある
☑︎サービス特化型のタクシー運転手もやりがいがあっておすすめ
☑︎タクシー会社選びはキャリアを決めるポイントなのでプロに相談してみて
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