タクシー運転手の仕事はなぜつまらないと思われているのか?その誤解を解きます!

投稿日:2020年11月17日 | 最終更新日:2020年11月17日

タクシー運転手は経験年数にも性別にも学歴にも関係なく、ドライバー自身の頑張りが収入に反映されるたいへんフェアな職場であるだけでなく、それぞれのペースで働くことができる転職にお勧めの職業です。しかし、世間では「キツそう」「退屈そう」「つまらなさそう」など、ネガティブなイメージもありますよね。今回は、タクシーの仕事が好き過ぎる筆者が、つまらないと勘違いされがちなタクシー運転手の実際について解説していきます。乗務員の業務内容や休日はもちろん、タクシー運転手に向いているのはどんな方かをご紹介しますので、タクシーの仕事のやり甲斐とは何か、少しでも興味のある方はぜひ参考にしてください!!

この記事を読んだらわかること

・タクシーの仕事がつまらなさそうなと思われる理由3選
・そもそもタクシー運転手の仕事とは?
・適性があれば面白い!タクシー運転手に向いている人とは?
・適性がないとつまらない!タクシー運転手に向かない人とは?
・タクシーの仕事は稼げるようになると俄然面白くなる!

タクシーの仕事がつまらなさそうなと思われる理由3選

タクシー運転手の仕事を「つまらなさそう」と思う方がいるのはなぜなのでしょうか?ここでは、世間一般の方が抱いているタクシーの仕事に対するネガティブなイメージの中から、代表的な3つをご紹介します。その3つとは以下の通りです。

・運転・待機する時間が長そう
・一人で過ごす時間が長そう
・業務がきつくてプライベートが楽しめなさそう

改めて挙げると確かにつまらなさそうですが、この章ではタクシー業の魅力を知り過ぎた筆者の目から見た乗務員の現実についての解説も付け加えていきます。乞うご期待!

運転・待機する時間が長そう

タクシー運転手は車両を停車して待機する場面を多くの方からよく目撃されています。また、業務と言えば運転がメインなので変化のない毎日を過ごしていそうだという印象を持たれがちです。こうした印象から「タクシー運転手の仕事はつまらなさそうだな」と思われてしまいます。

確かに運転・待機時間は長いが…

タクシー運転手の仕事は車両を運転してお客様を安全に目的地までお届けすることなので、もちろん運転する時間は多いです。また、後にも解説しますが、待つスタイルの営業方法があるため、待機する時間も長くなりがちです。しかし、運転するルートはいつも異なり、お乗せするお客様も毎回違うため、かなり変化に富んだ毎日を過ごすのが現実!待機時間も一日の営業計画を上手にやれば効果的な休憩になり得ます。

一人で過ごす時間が長そう

タクシー運転手は一人で業務を行っているため、大きな部署やチームで仕事をしている人から見ると孤独に見える場合もあるようです。お客様をお乗せすると言ってもお相手はあくまでお客様でむしろ気を使うので、常に一人で心細いしつまらないのではないかと思われてしまうことがあります。

確かに一人で過ごす時間は長いが…

タクシー運転手の仕事は確かに一人の時間が圧倒的に長いです。朝出社してから終業時に帰社するまでほとんど一人になります。しかし、タクシー運転手の中には、前職で人間関係にほとほと疲れたという理由でこの業界に敢えて入ってくる人もたくさんいます。仲間意識が強く先輩から教えてもらえることも多い業界ですが、苦手な上司と同じ空間を共有する必要もなく、「自分のペースで働けるから快適」というドライバーは少なくありません!また、配車などの指示が会社からあり連携が取れる態勢となっている面でも安心です。

業務がきつくてプライベートが楽しめなさそう

タクシー運転手は拘束時間が長いイメージが強くあるようです。実際にはさまざまな勤務スタイルがあるのですが、業界外からはそんなことはわからないので、ブラックな会社にこき使われていて休日も少なく、しんどそうなどと思っている方もいるかもしれません!

確かに業務がキツい時もあるが…

確かにタクシー運転手の勤務形態の中には拘束時間の長いものがあります。後ほど詳述しますが、勤務時間の長い働き方を選択するかどうかは本人しだいですし、勤務時間が長いことに対してのフォローも万全です。働く時間が長い人は自分の時間もたっぷり確保できるので、むしろドライバーになって私生活が充実したという声も多いのが現状です。

そもそもタクシー運転手の仕事とは?

タクシー運転手の仕事がつまらなさそうと誤解されてしまうのは、その業務内容や働き方があまり知られていないからなのかもしれません!そこで、ここではタクシー運転手の一日の流れや業務内容、働き方の多様性や休日日数などをご紹介します。

タクシー運転手の1日

タクシー運転手は業務を始める前にまず会社に出勤します。出勤してすぐに行うのは呼気によるアルコール検査で、少しでもアルコールが検出されると業務ができません。アルコール検査後には担当する車両の確認や簡単な清掃をし、点呼を終えてから担当車両に乗って会社を後にします。それぞれの勤務形態に応じて取らなければならない休憩時間が決まっており、それを消化しながら営業を行います。

営業の仕方や休憩のタイミングは本人の裁量で自由に決められるのが特徴です。ただし、近年はGPSによってドライバーの現在地が確認できるため、近くで配車要請があると会社から指示が入ります。一回の勤務が終わると会社に戻って業務終了となります。仮眠室や浴室を備えている会社も多いので、こうした会社に入れば、気分や体調を整えて帰ることも可能です。

タクシーの営業方法はいろいろある!

タクシー運転手が会社を後にしてからは、さまざまなスタイルで営業を行います。大手のタクシー会社などですと、契約している企業からのご予約をこなすこともありますし、直接会社へご予約いただいた個人のお客様や配車要請に従うことも大事な仕事です。

予約や配車がない時には街なかを自分の戦略や計画に基づいて走行・待機します。街の中のさまざまな場所で手を挙げられるなどして呼び止めてくださったお客様をお乗せする「流し」営業や、駅・空港・ホテルなどにあるタクシー専用の待機所(タクシープール)で順番を待つ「付け待ち」営業といった方法で営業を行います。

働き方によっては休日が多く私生活も充実

タクシー運転手の働き方にはさまざまなバリエーションがあります。昼日勤・夜日勤・隔日勤務の3種類が主な勤務形態で、夜勤を避けたい場合には昼日勤のみで求人募集している会社に入れば一般的なサラリーマンのような時間帯で業務を行うこともできます。また、主婦の方で育児や介護の時間も取りたいし夜の営業が嫌だという方の中には、パートやアルバイトとして一定の時間帯だけ仕事をしている人もいます。

タクシー運転手の働き方で最も代表的なのが隔日勤務です。隔日勤務は文字通り1日おきに業務に当たることですが、このスタイルで働く場合、たとえば午後2時に始業すると翌朝10時までが勤務時間となり、拘束時間が20時間を越えます。ですが、隔日勤務は勤務明けが必ず休みとなるため、月間に働く日数は多くても13日程度しかありません。

連休を取ることもできるので、働く時にがっつり働いて、休みもたくさん欲しいという人には好都合なのです。隔日勤務は慣れるまでは大変ですが、このペースに慣れると自分の時間や家族との時間をしっかり確保できるため、会社員時代にはできなかった家族サービスや趣味の時間を持つことができるようになったというドライバーも少なくありません!

適性があれば面白い!タクシー運転手に向いている人とは?

どんな仕事でも、傍から見ると羨ましい面もあれば大変そうに見える面もあります。タクシー運転手が運転時間や待機時間、そして一人の時間が長いことでつまらなさそうに見えてしまうことがあったとしても、当のドライバーの中には仕事が面白くてたまらないと感じている人も多くいるのです。そのような人のほとんどが、タクシー運転手としての素質のある人だと言えるでしょう。ここでは、どんな人ならタクシーの仕事を楽しめるのか、その適性について解説します!

運転が苦にならない人

タクシー運転手の主な業務は車の運転です。そもそも車の運転が好きではない方や、長い時間車に乗っているのが苦痛だという方が、タクシーの仕事を面白いと感じるわけがありません。逆に、車の運転が好きな方や、好きとは言えないけれど生活の中で運転することが嫌ではない、旅行などで長時間運転することも苦痛に感じないという方は、かなりタクシードライバーに向いています!また、地図を見て抜け道やショートカットを発見・開拓するのが好きな方などにとっても業務効率化とやり甲斐を兼ねられるので、タクシーの仕事をお勧めできます。

接客業が好きな人

タクシー運転手はお客様をお乗せして初めて成り立つ職業です。人とコミュニケーションを取るのが苦手で良い接客ができる気がしない方にとっては、これほど辛い仕事はないかもしれません。たとえ短い時間でも、密室でお客様とマンツーマンになることもあるので、人と接することがある程度好きでないと続けることは難しいでしょう。ただし、最重要なのはご乗車やご降車の際の感じの良い挨拶や、はきはきした受け答えです。必ずしもお喋り好きが役立つ世界ではないので、会話上手かどうかはあまり関係ありません。むしろ話し好きが災いしてクレームに繋がることもあります。接客業経験者や接客が向いていると自覚している方などは、かなりタクシー運転手に向いています!

分析好きな人

タクシー業界は、ドライバーの戦略や努力しだいで面白いようにスキルが上がっていく実力主義です。いつどこで営業すればお客様にたくさんご乗車いただけるか、いつどこでお乗せするお客様の単価が高いのかなど、ドライバー自身が経験に基づいて分析を行い、効率的に乗務することによって売上が上がり、収入も増えていきます。タクシー運転手は分配比に応じて給料が決まる歩合制なので、自分の分析力と行動力があれば経験年数やキャリアに関係なくのし上がっていくことができるのです。かつて経営や営業職を経験したことがある方や、仕事やスポーツなどで戦略を練るのが好きな方などは、タクシー運転手の仕事を面白いと感じることでしょう!

適性がないとつまらない!タクシー運転手に向かない人とは?

どんな仕事も常に面白いばかりではないという点で共通していますが、タクシーの仕事も同じです。タクシー運転手は二種免許と真面目さ、やる気があれば誰にでも一定以上のやり甲斐が感じられる仕事です。しかし、中にはタクシーの仕事を選ばない方がいい方ももちろんおられます。ここでは、どんな人が転職先にタクシー業界を選ぶべきでないのか、タクシー運転手としての適性がないのはどんな人なのかを解説します!

マニュアル通りの仕事を好む人

タクシー会社の中には、タクシー業界未経験の方や新人乗務員のために、教育・研修制度を充実させてノウハウを教えてくれる会社もたくさんあります。しかし、実際に売上を上げていくためには本人のやる気や工夫・努力が絶対に欠かせません。マニュアル通りに動く仕事を好むなど、自発性に乏しい方にはタクシー運転手は向かないと言わざるを得ないでしょう。

安定した給料を望む人

先ほども少し述べましたが、タクシー運転手の給料は売り上げた金額を分配比に応じて会社と分ける「歩合制」で支給されます。つまり、月によって収入が変動するのです。固定給+歩合給の混合型で支給している会社も多いですが、いずれにしても固定給は必要最小限なので事実上は歩合給で給料が左右されます。個人の努力や頑張りが給料に反映されるよりも、少なくてもいいから毎月安定的な給料が欲しいという方にはタクシーの仕事は向いていないでしょう。

向上心のない人

タクシー運転手の能力・収入を向上させるためには、本人の意志や行動がかなり重要となります。頑張って稼ぎたいという気持ちがない方や、仕事ができるようになって人生を変えたいという理想がない方などには、タクシーの仕事の面白さは実感しにくいと言わざるを得ません。逆に将来個人タクシーを開業して、さらにマイペースに大きく稼ぎたいといった野心を持っている方などは、タクシー会社に入るとかなりやり甲斐を感じることができるでしょう!

タクシーの仕事は稼げるようになると俄然面白くなる!

タクシー運転手に転職した人の中には、前職よりも収入が下がってしまったとして離職される人もいます。ただ、離職していく人の多くが想像していたのと違ったという「がっかり」を経験してやめていくのに対し、離職せずに成功していく人の多くは前職より収入も待遇も良くなって生活を充実させています。ここでは、たくさん稼ぐことでタクシー業の面白さを実感するためのノウハウをお伝えします!

稼いでいるドライバーは退屈している暇がない!

稼げるタクシードライバーは、常に効率的に稼ぐ方法を考えたり試したりしているため、つまらないと愚痴を言っている暇がありません。ちなみに稼ぐエリアによっても異なりますが、東京など都市部では年収600~800万円稼ぐドライバーもおり、こうなれば仕事が面白くないわけがないと言えるでしょう!

タクシーで稼ぐにはそれなりのノウハウが必要

タクシー運転手が上手に稼ぐコツは、時間の流れに沿って変化するタクシー需要を的確にとらえて、確実にお客様をお乗せしていくということです。天候や曜日などによってもどう営業するべきかは異なるので、デキるドライバーの頭の中はいつも営業計画を練っているような状態となります。自分自身の分析が的中して売上が伸びると、タクシーの仕事はどんどん面白くなってやめられなくなるです!

タクシーの仕事を面白くしたいなら転職時コレに気をつけよう!

タクシーの仕事を面白いと感じるためには、稼げるようになることが何よりの近道です。稼ぐためのノウハウは経験で学んでいく部分も多いですが、実は転職する前の下準備が後々の収入を大きく左右することもあるのです。ここでは転職する前に気をつけたい、タクシー会社選びのコツをご紹介します!

稼げるエリアで転職しよう!

タクシー運転手の全国平均年収は360万円程度ですが、最も低い県では平均年収が200万円ほどに留まっており、これは全国トップの東京の470万円の半分以下の水準です。このように、タクシー運転手の年収は働く場所によってだいぶ差があります。たくさん稼ぐことだけがタクシー運転手になりたい動機ではないかもしれませんが、できるだけ多く稼ぎたいという方は、東京をはじめとしたタクシー需要の多い都市部を営業エリアとされることを強くお勧めします!

稼げるタクシー会社に転職しよう!

タクシー運転手が稼げるようになるかどうかは、所属する会社にも左右されます。優良なタクシー会社は、そもそも顧客が多くついていたり、各所に自社専用レーンを持っていたり、ブランド力を活かして営業がしやすかったりと、所属するドライバーにとっても「おいしい」点がたくさんあるためです。中小会社にも優良な会社はいろいろありますが、転職者には未経験者も多く含まれます。乗務員としての経験がない分、会社自体のブランドが売上を補ってくれる場面も多いので、転職先には大手の優良会社を選ぶと良いでしょう!

理想の転職条件を満たすタクシー会社を選ぼう!

転職先のタクシー会社には、稼ぐためのノウハウが豊富な会社を選ぶことも大事ですが、転職を希望するご本人が優先させたい条件を満たしている会社を選ぶことも同じくらい大事です。給料・働き方の自由度・福利厚生・教育制度など、重視する条件項目は人それぞれ異なります。まずは自分自身が転職に当たって何を一番重視するのかを洗い出し、そのニーズを満たしてくれる会社を選ぶことで働きやすくなり、転職後の満足度を高めることができるのです!

タクシー会社選びは難しい!転職成功の秘訣とは?

求人情報だけを眺めていると、タクシー会社はどこも似通っていて、一体どの会社が自分に合っているのかわからないという人がほとんどです。大手で優良な会社ほど乗務員に対するサポート体制も厚く、だからこそ切磋琢磨して企業間でアピールポイントが似通ってくるという実情もあります。ただ、タクシー会社にはそれぞれにかなり強い個性や特色があるのもまた事実で、実際の社風や働きやすさは業界の外からは見えにくくなっています。

転職先のタクシー会社を選ぶ時に、「どうせどの会社でも同じだろう」と思って適当に選んで入社し、期待と違ったと言って離職する人は少なくありません。会社選びをする前には、ぜひタクシー業界の内情に通じた専門家にご相談ください。私どもプロタクは、タクシードライバーとして頑張りたいという方を心から応援するプロの転職コンサルタントです。それぞれの方に最適なタクシー会社をご紹介し、他にもさまざまなお役立ち情報をレクチャーします。タクシー運転手になって第二の人生を輝かせたい方は、ぜひ一度プロタクまでご相談ください。必ずお力になります!

【まとめ】タクシー運転手になっても稼げなければつまらない!

タクシー運転手の仕事がつまらないかどうかは、運転手本人が決めることです。たとえ世間のイメージがどうであっても、実は戦略的に営業して売上が伸びていく快感ややり甲斐があったり、休日が多かったり、働き方の自由度が高かったりと、メリットはいくらでもあります。現在の会社の仕事がつまらないという方は、もしかしたら頑張っても収入が固定給だから面白くないのではないでしょうか?タクシー運転手は頑張って売上を伸ばせば、それがそのまま収入に反映されるわかりやすい職業です。自分の力でのし上がっていく感触が欲しい方はタクシードライバーに向いています。ぜひ転職を検討してみてくださいね!

この記事のまとめ

・タクシー運転手の仕事をつまらないと感じるかどうかは適性があるかないかにもよる
・タクシーーの仕事は稼げるようになると急激に面白くなる
・自分に合わないタクシー会社や稼ぐためのノウハウを持たないタクシー会社に転職すると、仕事がつまらなくなる可能性がある
・タクシーで営業するエリア選びや所属するタクシー会社選びは、その後転職が成功するかどうかを分けるためかなり重要!
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