投稿日:2020年2月13日 | 最終更新日:2020年7月10日
転職希望者の方の中には、タクシー業界に興味をお持ちの方も少なくありません。しかし、タクシードライバーが実際にどんな毎日を送っているかは、意外と知られていないのではないでしょうか?ここでは、タクシー業界とはどのようなところなのか知りたいという方のために、タクシードライバーの1日の流れやタクシー運転手の働き方についてわかりやすく解説します。全く違う業界からタクシーの世界に飛び込んでみたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてくださいね!
この記事を読んだらわかること
☑︎タクシードライバーの働き方
☑︎タクシードライバーとして働くための条件
タクシードライバーの1日の流れ
タクシードライバーの1日と言っても、多くのタクシー運転手は毎日同じリズムで生活しているわけではありません。勤務形態一つとっても昼勤・夜勤・隔日勤務などさまざまな種類があるため、人によって、または日によって変化に富んだ生活を送ります。ここでは、現在東京のタクシー会社の求人の大多数を占める隔日勤務をする場合のドライバーの1日の流れを見ていきます。ちなみに隔日勤務にも早番と遅番があり、出発時刻や帰社時刻にも違いがあることもお伝えしておきます。
出社
会社ごとにいろいろですが、隔日勤務の開始は早番であれば朝です。おおむね6時か8時始業となるので、それよりも前に出社し準備に入ります。次なる点呼に備え、制服に着替えて身だしなみを整え身の回りをチェックしておきます。なお、同じ隔日勤務でも遅番の場合は、昼過ぎの14時~16時に出発します。
点呼
支度ができたら朝礼を行います。全員で挨拶を交わすだけでなく、管理者からその日の道路状況や注意事項が説明されることにより情報の共有をします。点呼の際にはアルコール検知テストがあるのも一般的です。もしアルコールが検出されたら乗務はできません。アルコールテストをクリアして初めて乗務員証を配布されます。
車両点検・営業準備
各自乗車する車両を点検します。ブレーキの調子やライト類の確認、タイヤ・エンジンオイルの具合等、念入りにチェックします。タクシー車両はおおむねいつも同じ車両を使い、2人で一台を管理するのが一般的です。ちなみに共同で管理・乗務する乗務員を相番などと呼びます。清掃は通常相番がしておくものですが、車の内外の清掃状態を自身でも一通り確認します。
出庫・午前営業
いよいよ車に乗り込んでお客様を獲得しに出発です。午前中は通常、出勤や観光などにおいて、1日をスタートさせる方にターゲットを絞ります。そのため自ずと都心部へ向かうお客様を拾うという動きが中心的になります。こうした動きも時間の経過とともに変化するので、人の動きを読みながらタクシー運転手も移動していきます。
昼休憩
昼休憩は食事や食休みなどに使いますが、タイミングは自由です。その日の流れに応じて、早めに昼休憩を取るか、少し遅めにするかなどを見極められるようになれば一人前のタクシードライバーと言えます。時間の作り方によっては昼寝ができるなど、休憩の取り方の自由度が高いのもタクシー運転手ならではの魅力です。
午後営業
午後営業もその日の人の動きや流れを読みながら、運転手自らが立ち回り方を決めます。天候・曜日・イベントの有無など、さまざまな要因が重なってタクシーのニーズは変化するため、ドライバー自身の休憩のタイミングなどを頭の片隅で計算しながらお客様を確保できる場所をあたっていきます。
休憩(適宜)
隔日勤務の際は、1回の乗務中に合計3時間の休憩を取ることが義務づけられています。この3時間の配分をどのようにするかがドライバーの腕の見せ所。というのも、タクシー料金が割増となる22時以降は1日の中でも最大の稼ぎ時であり、ここで休憩を取ってしまうと売上が大きくダウンしてしまうのです。書き入れ時により良い業務を行うためには、22時以前に一度しっかりと休憩を取っておくのがベターと言えるでしょう。
帰庫・洗車
隔日勤務の場合は2時~4時の深夜から未明に社へ戻るのが一般的です。相番の次の乗務に備えて燃料を満タンにする必要があるほか、帰社したら納金に15分ほど洗車に20分程度かかり、さらにシャワーを浴びるなどしてから帰宅します。車の管理は常に行われているため、洗浄や清掃はさほど手間取らないのが普通で、帰庫からだいたい1時間くらいで帰宅可能です。隔日勤務の後は明け休み(通称「明け」)と言って必ず1日休みとなります。なお、隔日勤務の遅番では帰社するのが朝10時~昼12時頃となるのが一般的です。
タクシードライバーの働き方
先ほどの項では、隔日勤務時のタクシー運転手の1日の仕事の流れをご紹介しましたが、タクシー運転手の働き方は他にありますので、隔日勤務のおさらいも含めてここでご説明します。
隔日勤務
だいたいのタクシー会社で朝8時~深夜26時に勤務するのが隔日勤務です。先述したように、遅番の隔日勤務もあります。休憩を多めに取るとは言え、乗務時間が長く大変な勤務形態ではあります。しかし、翌日は必ず休みということがルールとして決まっているほか、隔日勤務ばかりで乗務しているドライバーは連休を取れるなど、集中的に稼いで自分の時間も確保したいという人には嬉しい働き方と言えるでしょう。隔日勤務ならシフトを上手に組むことにより、給料を下げることも有給を使うこともなく9連休取得などという離れワザも可能です。
昼勤
昼勤(昼日勤)は、朝8時~17時の時間帯に乗務する働き方です。これは一般的なサラリーマンと同じ時間帯の勤務なので、お子さんのいる方や主婦業もこなす女性などには魅力的な形態と言えるでしょう。アフター5をのんびり過ごすことができます。
夜勤
夜勤(夜日勤)では、通常17時~26時に乗務します。隔日勤務のようには拘束時間が長くないですが、タクシーが最も稼ぐゴールデンタイムとも言える時間帯に乗務できるため、売上アップが期待できるタイプです。さらに22時以降は割増料金となるのでさらなる売上増も可能。貪欲に稼ぎたいドライバーには嬉しい勤務です。
ドライバーの勤務形態の選び方やシフトの割り振られ方などは、所属するタクシー会社によっても異なりますが、希望を聞いてくれる会社は運転手の心身や考え方を思いやってくれており優良と言えます。このように、一概にタクシー会社と言っても、働き方一つ取っても対応はそれぞれ違うものです。
ある程度希望を聞き入れてくれる会社をどうやって見極めるのかは、タクシー業界を知らない転職希望者にはなかなか難しい問題。そんな時には、弊社プロタクのようなタクシー業界を知り尽くした専門エージェントが、納得度の高い転職のためのサポートします。タクシー運転手になって稼いでみたいという方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
タクシードライバーとして働くための条件
タクシードライバーになるには、どのような条件・資格が必要なのか気になるという方は多いのではないでしょうか?ここでは、タクシー運転手として働くための条件について解説していきます。
免許
タクシー運転手になるためには、普通自動車免許以外に二種という区分でも免許を取得しなければなりません。二種免許は旅客自動車を旅客運送するうえで必ず所持していなければならない免許証です。一見いろいろな面でハードルが高そうですが、現在、費用面も含めて二種免許取得のためのサポートを行っているタクシー会社がほとんどです。
年齢
年齢については基本的に上限はありません。健康状態が良ければ60歳以上の高齢者の方でも運転手となって稼ぐことができますし、実際に高齢層のタクシードライバーがたくさん活躍しているのが現状です。ただし、二種免許を取るには普通免許で3年以上の運転歴がないといけないため、少なくとも21歳以上でないとタクシードライバーにはなれない計算となります。
地理試験
東京23区を含む一部エリアと神奈川県・大阪府の一部などにおいては、該当エリアの地理試験に合格しなければ晴れてタクシー運転手となることができません。地理試験では該当エリアの道路名をはじめとした地理・交通法令等に関する問題が出題されますが、新人や未経験者を歓迎しているタクシー会社では、こうした免許・試験対策などについてサポートしてくれるケースも多々あります。また、東京ではほとんどのタクシー会社で社内研修中にも日当1万円などの手当てがあり、無収入への防止策も万全です。
【まとめ】タクシードライバーの仕事をしっかり抑えておこう!
今回はタクシードライバーの業務内容や1日の流れを中心にお伝えしてきました。タクシー業界に興味があるなら、今回お伝えした内容程度のことはぜひ知っておかれることを強くおすすめします。タクシー運転手になるのは大変そうだと思う方もおみえになるでしょうが、現在タクシー業界は多くの新人ドライバーを必要としているため、新人教育に注力している会社が増加傾向にあります。未経験の人でも温かく迎え入れて手厚く面倒を見てくれる優良な会社を選んで採用試験を受けてみてくださいね。
この記事のまとめ
☑︎タクシードライバーは休憩などの時間配分を自分の判断で行う
☑︎タクシードライバーには日勤・夜勤・隔日勤という3種類の勤務形態がある
☑︎会社所属のタクシー運転手には二種免許があればなることができる
☑︎東京大阪などの一部エリアで乗務するには地理試験に合格しなければならない