【転職希望者必見】タクシー運転手ってブラックな仕事?他の業種との違いを振り返ってみた!

投稿日:2020年10月29日 | 最終更新日:2020年10月29日

仕事を変えて人生をリセットしたいけれど、もし転職先がブラックな職場だったらどうしよう!そんなふうに心配されている方は多いのではないでしょうか?特に長時間勤務のイメージが強いタクシー業界は、実際の労働条件・環境について不安をお持ちの方もおられるかもしれませんね。そこで今回は、”転職”を経て”天職”であるタクシー運転手となった筆者が、自分自身の経歴であるアルバイトや会社員との比較からタクシー運転手という職業がブラックかどうかを分析していきます!勤務時間や給与面についてはもちろん、タクシー運転手に向いている人・向いていない人の特徴もご紹介していきます。少しでもタクシー業界に興味がある方は、ぜひ参考にしてくださいね!

この記事を読んだらわかること

・タクシー運転手になった経緯
・タクシー運転手と他業種の働き方
・タクシー運転手に向いている人・向いていない人
・タクシー運転手がブラックだと言い切れないと感じる理由

タクシー運転手になった経緯

タクシー運転手の仕事現場がブラックであるかどうか、実際の経験から考察する前に、まずは筆者の経歴を簡単にご紹介します!筆者が初めて就いた仕事は、学生時代に長く務めた飲食店でのアルバイトです。その時代にお客様に喜んでいただく快感が忘れられず、卒業後は大手レストランチェーンを運営する企業に正社員として入社しました。

ですが、直接お客様に接する機会のない部署に配属となったことや待遇面での不満、職場での人間関係のストレスが募り、大手タクシー会社の採用試験を受けてタクシー会社に転職した経験を持ちます。ドライバーは全くの未経験でしたが、入ったタクシー会社に資格取得の費用面も含め全てサポートしてもらい手厚い研修も受けました。その後はタクシー業界一筋です!

タクシー運転手と他業種の働き方

タクシー運転手の職場がブラックであるかどうかを知るためには、まずその労働条件や労働環境を知り、さらにサラリーマンやアルバイト(フリーター)との違いを見比べる必要があります。ここでは、筆者の経験に基づき、以下のそれぞれの働き方を項目別に比較していきます。

・タクシー運転手
・一般企業の社員
・アルバイト従業員

それでは早速見ていきましょう!

業務形態

業務形態とは働き方の区分けのことで、これに応じて労働条件や待遇なども変わってきます。タクシー運転手と一般企業の社員は、基本的に所属する会社の正社員であり、正社員と正規社員として契約で期限などを区切らずに所属会社で働くことを許可された働き方です。これに対しアルバイトは非正規社員であり、基本的には短時間労働となります。アルバイト及びパート従業員は、正社員と比べて給与・保険制度・福利厚生面など待遇面ではやや不利となるケースが多いでしょう。

給与形態・平均年収

タクシー運転手の全国平均年収は約360万円、最もタクシー需要の多い東京都のタクシー運転手の場合は約420万円となっています。タクシードライバーの給与は通常歩合制で、歩合制とはドライバーが稼いだ売上を一定の比率で会社と分配する方式です。固定給と歩合制を組み合わせたスタイルを採用しているタクシー会社もあります。

会社員は概ね月給制で、全国平均年収は440万円程度です。ただし20代の若年層になると約345万円とタクシー運転手を下回ります。アルバイトの場合は東京都の平均時給が1050円なので、1日8時間労働とした場合、月間20日間働いて年収はおよそ200万円となります。

労働時間

労働時間については、一般的な会社員は基本的に1日8時間労働であり、会社や部署・業務によって残業がプラスされることもあります。タクシー運転手はドライバー各々の勤務形態等によって労働時間が変わってきます。会社員と同じように朝から夕方まで乗務する「日勤」タイプのドライバーなら会社員と同じ程度ですが、1日おきに昼過ぎから翌朝までなど長時間稼ぐ「隔日勤務」タイプのドライバーの場合は労働時間も長くなります。ただし残業はなく、業務が終わった途端にきっぱりとオフになります!アルバイト従業員は当人の希望やシフトによって異なり、フリーの人なら1日5時間・8時間程度の勤務となるケースが多いでしょう。

休暇の取り方

ご存知の方も多いでしょうが、一般企業の会社員は会社の休日がそのまま個人の休日となることがほとんどなので、多くは土日祝日が休みとなります。タクシー運転手の場合には、日勤で働いている乗務員であれば土日休みとなる場合もありますが、隔日勤務ですと、勤務明けは必ず休みとなります。また、隔日勤務ばかりで働く人は月間の休日が17日程度で、スケジュール調整によっては数連休を取ることも可能です。アルバイト従業員はシフトによって休日が異なり、だいたいの場合イレギュラーです。

必要な資格

タクシー運転手には普通自動車二種免許が必要です。タクシー会社に入社する際に既に取得している必要はありませんが、業務にあたる際には必ず取得しておかなければなりません。一般的な会社員は、それぞれの業種や会社からのニーズに応じた資格検定などが必要な場合もあり、資格の有無が待遇に関わる会社もあるものの、専門職以外は概ね資格は不要となります。アルバイトは専門分野の業務以外では基本的に資格なく業務に当たれるケースがほとんどです。

比較した内容をまとめてみた

ここまでさまざまな項目でタクシー運転手と一般企業のサラリーマンとアルバイト従業員の働き方に関する特徴を比べてきましたが、最後に比較内容をわかりやすく表にまとめてみました。なお、タクシー会社の中にはパート・アルバイト採用を行っている企業もあります。

タクシー運転手 一般的サラリーマン アルバイト従業員
業務形態 正社員(会社によってはパート・バイト採用もある) 正社員 非正規社員
給与(平均年収) 約360万円(歩合給なので個人差や営業エリア差が大きい) 約440万円 約200万円(時給1000円×週5日で計算)
労働時間(1回当り) 8~21時間 8時間 5~8時間
休日(基本) 月8~14日 月8回 各自のシフトによる
必要資格 普通自動車二種免許 専門職以外不要 専門職以外不要

タクシー運転手でも会社員でもアルバイトでも、所属している会社やお店、個人の能力や環境などによって待遇はさまざまです。タクシー運転手の全国平均給与は360万円となっていますが、東京などタクシー需要の多い大都市では、年収600~800万円稼ぐ乗務員もいます!

タクシー運転手に向いている人・向いていない人

筆者は学生時代のアルバイトでもサラリーマン時代にも感じられなかった充実感をタクシー業界で感じています。これは条件というよりも適性、いわゆる「向き・不向き」が大きく影響しているものと考えられます。ここではタクシー運転手に向いている・向いていない人の特徴をそれぞれご紹介します!

向いている人

タクシー運転手は、二種免許さえ取れば誰でも思うように稼げるかと言えば、なかなかそうは行かない現実があります。ここではタクシー運転手に向いている人がどんな人なのか、その特徴を見ていきましょう。

とにかく働いた分だけ稼ぎたい人

「自分なりに努力をし同僚よりも業績を上げているのに、月給や時給が同じなんて納得できない!」という方はタクシー運転手に向いています。タクシー運転手は稼げば稼いだだけ給与が上がる歩合制なので、サボっている人と給与が同じという不公平感もありません。頑張れば頑張るほど収入は確実にアップしていきます!

運転が好き・他人と話すのが好きな人

タクシー運転手は車両の点検や清掃も行いますが、主な業務はお客様を目的地まで送り届けることです。街なかを走行して呼び止めてくださる方をお乗せする「流し」営業や駅・ホテルなどの専用レーンで待機する「付け待ち」営業などがありますが、いずれにしても運転する時間やお客様と接する時間が長いので、運転や接客が好きな人にはうってつけです。

仕事と休みの区別はっきりさせたい人

一部のサラリーマンのように家へ仕事を持ち込むなど、仕事と私生活のオン・オフがはっきりしない働き方が嫌な人はタクシー運転手が向いています。タクシー運転手は出勤して乗務し、勤務時間が終了すれば帰宅するという極めて明快な働き方であるため、「仕事は仕事、休みは休み」といったメリハリを求める人や自分や家族との時間を大切にしたい人にはタクシー運転手はぴったりです。

向いていない人

タクシー運転手は基本的に一人で営業活動を行うため、一人で行動するのが苦手な人やチームで仕事をしたい人は不向きです。ここでは、それ以外にもタクシー運転手に向いていないと思われる人の特徴を見ていきましょう!

時給分だけの稼ぎで事足りる人

現状の時給や固定給で十分に生活でき、それ以上は望まないという人にはタクシー運転手は不向きです。営業職や販売員などにも共通しますが、タクシー運転手は貪欲に稼げる場所を開拓したり顧客を増やしたりするなど、のし上がっていくような働き方が好きな方に最適です。タクシー乗務は、欲がない人にとってはやや激務に感じるかもしれません。

運転が嫌い・喋るのが好きじゃない

タクシー運転手は研修制度の充実した会社にさえ入社すれば技術的なサポートを受けることもできますが、業務の中で最も時間を割くのが運転なので、基本的には運転が嫌いな人には向いていません。また、お客様とお喋りし過ぎもいけませんが、コミュニケーションは必要不可欠であるため話すのが嫌いな人や接客業が嫌な人にも不向きです。

独立心が強くすぐにでも独り立ちしたい人

タクシー運転手は営業戦略を独自に立てられる人に有利な仕事ではありながら、経営者側に回りたい人や、ノウハウさえ得たらなるべく早く起業したい人などにはあまり向いていません。厳しい条件をクリアすれば個人タクシー開業も可能ですが、そこに至るまでにはかなりの時間と経験の蓄積が必要です。

タクシー運転手がブラックだと言い切れないと感じる理由

先章ではタクシー運転手に向いている人・向いていない人の特徴をご紹介しましたが、つまるところ、タクシー運転手という職業やタクシー会社がブラックかどうかではなく、タクシー運転手の仕事に向いている人が業務に当たれば納得感のある仕事となり、向いていない人が働けばしんどい”ブラックな”仕事になってしまうということが言えるでしょう。

サラリーマンは固定給で収入が安定してはいるものの、残業や私生活への仕事の持込、職場での人間関係のストレスなど、自身のライフワークバランスを崩してしまう要素もあります。サラリーマンの安定よりも、たっぷり働いてしっかりと自分の時間を取れるタクシー運転手や、稼ぎは少ない反面自由度の高いアルバイトの方が希望する生き方ができるという人もいるでしょう。

また、若い世代ならタクシー運転手もサラリーマンも平均年収にさほど差がないため、若いうちに乗務員としての経験を積み、働き盛りのうちに独立して個人タクシーを開業しさらに自分のペースで稼ぎたいという方にも最適です。筆者はタクシー運転手に転職して、収入もやり甲斐も休日も全て納得できているので、典型的な成功例だと自認しています!

【まとめ】タクシー運転手がブラックかどうかは人によって変わる!

どんな職業でも同じことが言えますが、タクシー運転手がブラックな仕事かどうかは人によりけりです。乗務員に不向きな人にとってはブラックになり得るでしょうが、向いている人にとっては天職と感じる仕事となるでしょう。自分の努力しだいで収入が上げられつつ、福利厚生などが充実していたり先輩や同僚からアドバイスが貰えたりするなど、企業人としてのいいとこ取りもできるので、筆者自身はタクシー運転手に転職して本当に良かったです。特に若い世代の方は、早めにタクシー運転手に転身しておくと、結婚したい時期にはなかなかの年収が稼げていたり、早いうちに独立できたりと、何かとチャンスの多い業界なので転職先にお勧めです!

この記事のまとめ
・タクシー運転手は稼いだ分だけ収入が上がる歩合制給与なので安定より努力しだいで変化のある働き方を望む人に最適
・タクシー運転手は運転や接客が好きな人、仕事と休みのオンオフをはっきりさせたい人にもぴったり
・結局のところ、タクシー運転手がブラックかどうかはこの仕事に向いているか否かで決まる!

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