投稿日:2020年4月28日 | 最終更新日:2022年11月2日
タクシー業界への転職に興味を持ちつつも、無資格や未経験ではタクシー会社の採用試験を受けられないのではないかとお悩みの方は意外と多いかもしれません。そこで今回はタクシー運転手として働くために必要な資格についてわかりやすく解説していきます。資格取得に必要な条件や取得方法に加え、地域によっては合格しておかなければならない『地理試験』とは何かもご説明します。未経験からタクシー運転手に転身したいという方はぜひ参考にしてください!
この記事を読んだらわかること
・地域によってはタクシー運転手のための”地理試験”も存在する
・要なのは資格だけじゃない!タクシー運転手に向いている人の特徴とは?
・タクシー業界では資格と資質があっても転職で失敗することがある
タクシー運転手には二種免許が必要
タクシー運転手として働くためには、普通自動車第二種免許を取得しなくてはいけません。ここでは二種免許とは何かをご説明するとともに、二種免許取得前に知っておきたい情報をお伝えしていきます。
二種免許とは?
二種免許とは、タクシーをはじめバス・ハイヤーといった旅客用の車両を運転するのに必要な自動車免許です。自家用車とは異なり、営業ナンバーをつけて走る車に乗るためには携行必須となります。二種免許の中にも種類があり、大型自動車二種免許・けん引第二種免許など特殊な車両用に別途資格があります。タクシー運転手になるには普通自動車第二種免許が必要です。日常的な運転に欠かせない一種免許よりも合格基準が高く資格試験の難易度も高まります。なお、AT限定免許もあります。
二種免許の要件が緩和され、若い方の職業選択の選択肢が増えました。
二種免許は誰にでも取得できるものではありません。二種免許試験を受けるには、第一種免許を取得して3年以上が経過している必要があるため、最も若く受験できるのが21歳です。他にも視力・色彩識別能力・聴力において合格基準が設けられています。なお方法によっても異なりますが、受験費用が25万円前後かかることも覚えておきましょう。
令和4年5月13日に二種免許の受験資格が見直されました。19歳以上かつ、普通免許を取得して1年以上となります。
上記、警察庁のHPによると
「特別な教習を修了すると、19歳以上であり、かつ、普通免許等を受けていた期間が通算して1年以上あれば、第二種免許、大型免許及び中型免許の運転免許試験を受けることができることとなります。」
と説明にあります。教習には年齢に関する教習と運転経験に関する教習があるようです。
言い換えると要件緩和と言えど21歳以下、運転歴3年未満の方が誰でも簡単に二種免許を取得できるというわけではありません。ということで以下が講習内容となります。
21歳未満の方が二種免許を取得するために必要な教習
旅客自動車(バス、タクシー、ハイヤー)の運転に必要な適性を教育するのために座学と教習者による教習を7時限以上必要
普通免許の取得してから3年未満の方が二種免許を取得するために必要な教習
旅客自動車(バス、タクシー、ハイヤー)の運転に必要な危険予測、回避能力を教育するために座学と教習者による教習29時限以上必要
免許取得をサポートしてくれるタクシー会社も多い
タクシー業界は近年、慢性的な人手不足にあります。有資格者や経験者だけを対象にしていたら、いつまで経っても人材が足りないままです。良い人材を育てたいという思いに加えてこうした人手不足の背景もあり、近頃のタクシー会社は、概ね研修・費用面で資格取得に向けたサポートを行っています。二種免許の教習課程を指導してくれるだけでなく、営業で役立つノウハウを教育してくれる会社も珍しくありません。現在二種免許を持っていない未経験者の方や業界未経験者の方でも、こうした会社を選んで入社すれば自己負担が少なくて済みます。
但し、21歳未満、普通免許取得3年未満の方は別途で教習が必要となるため、すべてのタクシー会社がサポートするわけではありません。どの会社がサポートをしてくれるのか?ネットで探すには一社ずつタクシー会社のHPを確認するというとても労力がかかってしまいます・・・
すぐに知りたいという方は以下からお気軽にお問合せください。
地域によってはタクシー運転手のための”地理試験”も存在する
タクシー会社に属して二種免許さえ取得すれば基本的にはタクシー運転手として働くことができますが、一部のエリアでは二種免許+地理試験合格が乗務条件となっています。地理試験が必要なエリアは高収入エリアと重複するので、大都市圏でタクシー会社に転職してみたいという方は、この試験についてぜひ知っておいてください。
地理試験とは?
地理試験とは、東京都・神奈川県・大阪府の一部エリア(主に中心地)でタクシードライバーとして働くために合格しなければならない試験です。問題内容は各エリアの幹線道路・施設・建物などの名称や主要駅とある地点の位置関係、乗車地と降車地を結ぶ最短ルートなどに関する設問などが含まれます。実施場所はそれぞれ管轄するタクシーセンターですが、60分の試験時間の間に40問のマークシート問題を解きます。合格基準は8割以上正解という狭き門です。
地理試験研修をしてくれるタクシー会社に入るとスムーズ
地理試験実施エリアのタクシー会社の多くは、地理試験受験に際して研修などのフォローしてくれます。難易度の高い地理試験の勉強は、何の知識もない方が1から自力で始めるのは大変です。受験サポートをしてくれる会社を選べば試験対策が効率的になるだけでなく、熟練者のレクチャーを受けることで試験合格の可能性も高まるでしょう。
必要なのは資格だけじゃない!タクシー運転手に向いている人の特徴とは?
ここまではタクシー運転手に必要な資格や試験についてご紹介してきましたが、タクシードライバーに必要なのは資格だけではありません。ここではタクシー会社で乗務員として働くのに向いている方の特徴をご紹介します。ご自身にどんな資質があるのかお考えになりながらご覧ください。
運転が好き
タクシー運転手とは運転業・営業職・接客業の三要素が合体した職業です。中でも運転は就業時間中に最も時間を割く業務であり、運転をしていて苦痛に感じないことは重要な適性となります。また、日頃から抜け道の開拓や地図を見ることが好きな方なども適しています。ただ、タクシー会社に入社する前の段階で「運転が嫌いではないけれど上手ではないがタクシー運転手になれるのか」と悩む方がおられますが、ご本人のやる気があればタクシー会社の研修・教育や実践の場を経て多くの場合運転技術は向上します。
人と接するのが苦じゃない
タクシー運転手は単なるドライバーではなく接客業も兼ねています。感じの良い挨拶ができない方、人と目を合わせることや会話をするのが嫌いな方などにとっては、タクシー運転手の業務は苦痛なものです。たとえ他業種からの転職であっても、アルバイト等も含めて接客業経験者にはタクシー運転手はなじみやすい仕事ですし、接客業未経験でも人と接することが好きな方には最適な職業と言えます。
自分なりの工夫で仕事の腕を上げたい人
先ほども少し述べましたが、タクシー運転手は運転業+接客業に加え営業職的な要素もある仕事です。収入を上げるには、一日の中でタクシー需要が発生する時間や場所を把握したり、同僚や先輩とコミュニケーションを取って情報交換したりすることによって自分の中にデータを蓄積することが欠かせません。また、どのように立ち回ればよりお客様を多くお乗せし売上を稼げるかといった分析力が問われるので、マニュアル通りではなく試行錯誤しながら職場でのし上がっていきたいという方には、タクシー運転手はかなりお勧めの職業です。
タクシー業界では資格と資質があっても転職で失敗することがある
せっかく二種免許を取り地理試験に合格しても、入社した会社が働きにくかったり稼げなかったりすれば、タクシーの仕事が嫌になってしまう場合もあり得ます。タクシー業界への転職で成功するために重要なのはとにもかくにも会社選びです。
そして会社選びで成功するためには、事前に事情通の方から助言を受けるに限ります。しかし、実際にはタクシー業界に精通した人からアドバイスを受ける機会などは稀と言わざるを得ません。そこで頼りになるのが、転職希望者とタクシー会社とを橋渡しする専門のコンサルティング会社です。
私どもプロタクは、タクシー会社へ転職されたい方の希望条件を細やかにヒアリングし、その条件に合う会社をご紹介するだけでなく、入社試験や営業面での研修、業界内の情報等をしっかりとレクチャーするなど、タクシー運転手として自信をつけられるまでのサポートをしっかり行っていきます。初めてタクシー業界に足を踏み入れようとしている方はもちろん、今のタクシー会社に不満をお持ちの方なども、ぜひ一度プロタクまで、転職に関するご相談をお寄せください。
【まとめ】多くのタクシー会社は必要な資格・試験サポートをしてくれる!
タクシー運転手になるには二種免許取得が必須ですが、今では多くのタクシー会社が取得に関するサポートをしてくれるので普通免許さえあれば業界に飛び込むことができます。しかし、本当にためになる教育制度を備える会社を見極めるのはなかなか難しいので、内情をよく知る専門家にアドバイスを受けることを強くお勧めします。あなたと好相性のタクシー会社に入ることこそ、稼げるドライバーとなる近道なのです。
この記事のまとめ
・一部のエリアでは二種免許の他に地理試験合格もタクシー業務に必須条件となる
・タクシー業界未経験・初心者などは研修制度の充実した会社を選ぶのが鍵
・タクシー業界への転職が成功するかどうかは会社選びが重要なポイントとなる