投稿日:2021年3月3日 | 最終更新日:2023年2月4日
タクシー運転手にとって、タクシーの乗車率を上げて売上を少しでも伸ばすことは非常に重要な課題です。売上を伸ばすためにはただ闇雲にタクシーを走らせるのではなく、営業方法や稼げるスポットをしっかり把握しておく必要があります。
今回の記事ではタクシー運転手の主な営業方法について紹介しつつ、稼げるスポットはどこなのかを具体的に解説していきます。タクシーの営業で稼ぐための基礎的な知識も合わせて紹介をしているので、営業で悩んでいるタクシー運転手の人や、タクシー業界への転職を考えている人はぜひ参考にしてください。
この記事を読んだらわかること
☑付け待ち営業で稼げるスポット
☑流し営業で稼げるスポット
☑営業エリアによる収入の違い
稼ぐためのスポットは営業方法によって2つに分かれる
まず初めに、タクシーの営業方法は大きく分けて「付け待ち営業」と「流し営業」の二つがあります。それぞれの営業方法について解説をしていきます。
付け待ち営業
付け待ち営業は、駅やビルの前など人通りが多い場所にタクシーを停車しお客様が乗車するのを待つ営業方法です。大きな駅になるとタクシーが列をなして停車している光景をよく見かけますが、その大半が付け待ち営業に当たります。
人気のスポットになると競合のタクシーが多く、お客様を乗せる順番がなかなか回ってこないこともありますが、どちらかといえば確実性を取る「守り」の営業方法です。スポット選びさえ間違えなければ、多少時間は掛かったとしてもお客様を確実に乗せることができます。
待ち時間が発生することを想定し、休憩や息抜きを兼ねて付け待ち営業をするタクシー運転手もいます。
流し営業
流し営業は、営業エリア内の街中でタクシーを走らせてお客様を探す営業方法です。特に東京や大阪などの大都市では街中でタクシーを探している人が多いため、タクシー運転手の大半は流し営業をメインに1日を過ごします。
ただし流し営業には稼ぎやすいスポットと稼ぎにくいスポットがあり、稼げるスポットをあらかじめ知っておかなければお客様の全くいない場所で営業をすることになってしまいます。流し営業で稼ぐためにはある程度の経験や知識が必要になるため、付け待ち営業とは反対に「攻め」の営業方法となっています。
流し営業を効率よく回すことができれば売上を大きく伸ばすことが可能です。
現役タクシードライバーが教える稼げるスポット10選
それではタクシーの営業で稼げるスポットを具体的に紹介していきます。今回は付け待ちで6個、流しで4個を紹介するのでぜひ参考にしてください。
付け待ち営業での稼げるスポット
付け待ち営業をするのにおすすめなのは人の出入りが多い建物や施設などです。では、どういった施設で付け待ち営業をすれば稼げるのかを1つずつ紹介していきます。
駅
付け待ち営業のスポットとして代表格なのが電車の駅です。駅から下りてくる人はタクシーを利用する確率が高く、また、基本的に流れが早く回るため、どの時期であってもおすすめです。
人の少ない過疎気味の駅よりは、人の出入りが多い大きな駅の方が回転率が高いので稼ぎやすいです。どこで付け待ちをするか迷ったときはまず大きな駅で挑戦してみましょう。
商業ビル・デパート
商業ビルやデパートなども人の出入りが多いので、付け待ち営業をするのにぴったりのスポットです。ただし営業時間があるため、回転率が良いときと悪いときのギャップは大きく差が出ます。
おすすめの時間帯は利用者の多い昼間から夕方にかけてです。人の流れを見極めながら付け待ち営業をしていくのがおすすめです。
オフィスビル
主に会社員を対象とし、オフィスビルが立ち並ぶオフィス街で付け待ち営業をするのも定番のひとつです。特に営業中のサラリーマンなどはタクシーの利用率が高いため狙い目です。
時間帯としておすすめなのは午前中から夕方のコアタイムの辺りですが、残業をしている会社員もいるため深夜でもお客様を探すことが可能です。
ホテル
観光客の利用者が多いホテルも付け待ち営業をするのにおすすめです。特におすすめなのは外国人利用者の多い外資系ホテルです。
外資系のホテルであれば、ホテルから空港までタクシーを利用する外国人観光客も多いため、長距離走行を狙うことができます。長距離走行のお客様を上手く拾えれば一度に大きな売上を上げることができます。
病院
病院はタクシーの需要が高いスポットのひとつです。病院から出てくる人は、体調が悪かったり、怪我をしていたりする人が大半なので、帰りはタクシーでと考える人が多いのです。
特に退院患者さんは長距離走行である可能性が高いので狙い目です。大きな病院は診察時間が朝から夕方くらいまでなので、昼間に付け待ちをするのがおすすめです。
空港
ピンポイントで長距離走行のお客様を狙うのに有効なのが空港での付け待ち営業です。空港から出てくる人は基本的に大きな荷物を抱えているため、ホテルや自宅までタクシーを利用する人は多いです。
また、空港にはタクシー乗り場がきちんと用意されているので、付け待ちをする場所に迷うこともありません。
流し営業で稼げるスポット
流し営業は付け待ち営業と比べると知識や経験が必要です。流し営業で稼げるおすすめのスポットを具体的に紹介していきます。
大通り
流し営業をするのに最もオーソドックスなのが大通りです。基本的にお客様は交通の流れが大きい場所でタクシーを探そうとします。そのため大通りはお客様を乗せられる確率が高いのです。
大通りでの流し営業は時期や時間帯を問わずおすすめです。大通りで流し営業をするときは、お客様を見逃さないようにゆっくりとタクシーを走らせましょう。
交差点
大通りと同様、お客様は基本的に見通しの良い場所でタクシーを探そうとするため、交差点に立って手を挙げている人も多いです。なので交差点に注目しながら流し営業をするようにしましょう。
また、交差点では停車するときは、なるべく先頭になるようにすると更にお客様を拾いやすくなります。先頭にいるとお客様の目にも留まりやすく、ライバルのタクシーに先を越される可能性も低くなります。
繁華街
こちらは主に夜から深夜にかけてになりますが、繁華街も流し営業で稼ぐためにおすすめのスポットです。飲み会の帰りなどで終電を逃し、足が必要になったお客様を狙えます。
中には泥酔している人もいるので上手く対処する必要はありますが、乗車率は非常に高いので夜間に大きく稼ぎたいときにおすすめです。
稼ぐためには時間帯や客層を見極めるのが大切
タクシーの営業で稼げるスポットを紹介しましたが、稼ぐためには時間帯や客層の見極めも重要になってきます。時間帯と客層による売上の違いを解説していきます。
朝と夜で稼げるスポットは変わってくる
タクシーで営業をする際に念頭に置いておかなければならないのが、朝と夜とでは稼げるスポットが全く違うということです。時間帯による稼げる場所の変化を把握していなければ、なかなか売上を伸ばすことができません。
例えば、繁華街は朝から昼にかけては客数は少なく、夜から深夜にかけて多くなります。反対にオフィス街や住宅街などは午前中から昼にかけて客数が多く、夜になるにつれて減っていきます。
このように時間帯で人の流れというのは常に変化しているため、時間帯によって営業するエリアを変えていくことは非常に重要です。
エリアごとに客層が変わることを認識しておく
もう一つタクシーの営業で覚えておかなければならないのが、エリアによる客層の違いです。客層ごとにタクシーの利用用途が変わるため、それを念頭に置いて営業をすることが重要です。
例えばデパートはファミリー層がメインとなり、利用用途としては帰宅が最も多いでしょう。ホテルは観光客がメインとなり、利用用途は観光地や空港までの運送が中心です。
エリアによる客層の違いをしっかり把握していれば、それを織り込んで営業を回すことができるようになります。実際に色々なエリアで営業をしてみて、経験を積みながら客層の分析も行うようにしてください。
稼ぐためには営業するエリアも重要
タクシー運転手として大きく稼ぐためには、営業をするエリアも重要になります。ここではタクシー運転手のエリアによる収入の違いなどを解説していきます。
東京と地方の収入格差
タクシー運転手は、東京と地方とで平均年収に大きな格差が生まれています。タクシー運転手の平均年収は全国的には300万円弱ですが、東京では平均年収400万円を超えているのです。東京はタクシー運転手が最も稼げるエリアだと言われています。
そのため同じタクシー運転手であっても、東京なのか地方なのかで収入に大きな差が生じます。東京は全国の中で最も人口密度が高く、また、車を持たない人も多いためタクシーの利用率が自然と上がります。
なのでタクシー運転手としてもお客様の回転率を上げやすく、それに伴って売上も着実に伸ばすことができるのです。東京で営業をしているタクシー運転手の中には、年収600万円以上を稼いでいる人も実際に存在しています。
人の多く集まるところにタクシーの需要は発生する
基本的にタクシーの需要は人が多く集まるところに発生するため、営業は人の出入りが多い場所をメインに行うのが稼ぐためのポイントです。人の少ないエリアで営業をしていても売上を大きく伸ばすことはできません。
もちろん他のタクシー運転手も同じことを考えているため、人の多い場所には競合のタクシーが集まりやすい傾向にあります。そのため、ライバルよりも先にお客様を拾うためにはどうしたらいいのかというのを考えるのも重要です。
【まとめ】タクシー運転手が稼ぐためには知識とエリア選びが必要
タクシーの営業には主に付け待ち営業と流し営業の二通りがあり、それぞれで稼げるスポットが違います。まずは、どのスポットが稼げるのか、どのルートで流し営業をするのが効率的なのか、どのエリアが稼ぎやすいのかをしっかりと把握しましょう。
その上で時間帯や客層による稼げるエリアの違いも見極め営業をすると、大きく売上を伸ばすことが可能です。新人の頃は難しく感じるかもしれませんが、慣れてくるとだんだん稼げるエリアや時間帯が分かるようになっていくはずです。少しずつ経験を積みながらぜひ高収入タクシードライバーを目指してください。
この記事のまとめ
☑付け待ち営業のおすすめは大きな施設やビル街
☑流し営業のおすすめは人通りの多い大通り
☑時間帯によって稼げるスポットが変わってくる
☑営業エリアによって売上に大きな差が出る