タクシードライバーは英語が喋られないとダメなの?外国人のお客さんにはどう対応すべきなのか解説してみた!

投稿日:2020年3月10日 | 最終更新日:2020年7月10日

外国人観光客が増加傾向にある中で、この先もしかすると英語ができないタクシー運転手は業務が務まらないないのではないか、と不安な方もおられるのではないでしょうか?そこで今回は、タクシードライバーにとって英語のスキルは必要なのかどうかをはじめ、外国人のお客様をお乗せした際の対処法などをご紹介していきます。現役ドライバーさんはもちろん、これからタクシー業界への転職を検討している方もどうか参考にしてください。

この記事を読んだらわかること

☑︎タクシードライバーにとって英会話のスキルは必須ではないがあれば有利
☑︎英語が話せることによってチャンスが広がることもある
☑︎英語が話せることによってチャンスが広がることもある
☑︎こんなときはどうする?外国人のお客さんを乗せる場面でのノウハウ

タクシードライバーにとって英会話のスキルは必須ではないがあれば有利

タクシードライバーにとって、英会話のスキルは必ず問われるものではありません。ただし、外国人のお客様にもご満足いただけるサービスをするには、ちょっとした気配りや努力があるとベターです。英会話のハイレベルな能力よりもまず心に留めておきたいことをここでご紹介します。

タクシーに乗せるお客さんは大半が日本人

人口的に見てみると日本の人口は約1.2億人ですが、それに比べて外国人観光客の人数は年間約3000万人とされています。このような数字から、タクシー運転手が外国人観光客にあたる確率はさほど高いとは言えません。もちろん、外国人観光客が多いエリアや観光地では、外国人の乗車比率が上がる傾向にあります。

ペラペラな英会話よりもコミュニケーション能力と会話の引き出し力が重要

外国人観光客がタクシー運転手に対して求めるのは豊かな英語力というよりも、目的地へ正確にお客様をお連れすることと温かみのあるコミュニケーションです。英語が喋れなくても、片言の英語や身振り手振りを使って、心和むコミュニケーションを図ることはできます。また、スマホの翻訳機能やお客様が持参する地図やガイドブックなどを用いて指示をあおげることも多いでしょう。

簡単な英会話だけでも業務の幅は非常に広がる

英会話はタクシー運転手に必須のスキルではありませんが、簡単なフレーズなどだけでも学習しておくと、業務の幅が格段に広がるのも事実です。ちょっとした言葉をおかけして和ませてさしあげることでドライバー自身にも自信がつき、外国人の方を積極的にお乗せしようという意気込みが生まれ、自然に業績アップにつながります。

英語が話せることによってチャンスが広がることもある

タクシー運転手は、英語を話せることによってその業務の領域が広げ、よりステップアップすることができます。ここではタクシードライバーが英会話ができることで得られるメリットをご紹介します。

空港などに設置された英語検定合格者レーン

成田・羽田等の空港には英語検定合格者専用レーンがありますが、ここに並ぶことができるのはたいへん大きなメリットです。このレーンに並ぶことができないと、待機車両が多い場合でも番が回ってくるまでひたすら待つだけで稼働率は下がってしまいます。一方、英検合格者レーンに並ぶことができれば、状況に応じて並ぶレーンを選択できるため、待機時間を減らせる役得があります。

外国人のお客さんを乗せられるため乗車率もアップ

基本的なことですが、英語に対して苦手意識のあるドライバーは、どうしても外国人のお客様を敬遠し、黙り込んでしまいがちです。その点、英語になじみがあるタクシー運転手は外国人に対しても積極的にサービスを行うことができ、乗せられるお客様の幅を広げられるので、実車率や引いては売上を上げることができます。また、外国人観光客は乗り換えを嫌がりタクシーだけで移動する長距離型のお客様も比較的多いので、客単価が上がる傾向もあります。

外国人観光客は今後増加傾向にある

日本ではインバウンド政策を進めていることから、外国人観光客は今後いっそう増加することが想定されています。タクシー運転手としては、工夫しだいでこれを収入増のチャンスにつなげられます。また、簡単な英会話が可能な方や、これから研修などを通して英語力を少しずつつけたいという積極性のある方は、ぜひタクシー業界への転職をご検討ください。

また、その際に運転手の待遇や研修について親切に取り組む優良会社を見つけるには、専門のサポート・エージェントを活用されると、自分の条件に合うタクシー会社と結びつけてくれて効率的!弊社プロタクは、タクシー業界を知り尽くしたコンサルタント会社です。転職希望者が求める条件に合うタクシー会社をご紹介する以外にも転職成功に向けた多角的なサポートを行っています。タクシー運転手へ転職をご検討中の方は、ぜひ一度ご相談ください。

こんなときはどうする?外国人のお客さんを乗せる場面でのノウハウ

外国人のお客様をお乗せするにあたっては、タクシー運転手あるあるとも言える悩み事がありますよね。ここでは、外国人観光客に乗車いただいた場合にありがちなお困りごとに関するノウハウをご紹介します。

【その①】チップを渡されそうになった場合

外国ではまだまだチップを渡す文化が根強く残っているようで、外国人観光客の中にも当たり前のようにチップをくださる方がいます。これは所属するタクシー会社の規定に従うことが前提となりますが、規範に違反するものでない場合は、お断りする理由もなく、お断りして失礼になる可能性があることを考慮すれば、そのままいただいても構わないでしょう。ただし、会社にはその旨報告する必要があります。

【その②】英語も日本語も喋れない外国人は乗車拒否できるのか?

明らかに外国の方で「英語がわからないから乗せたくない」と思った場合でも、タクシー運転手は乗車拒否をすることは原則としてできません。見た目にはっきり凶器となるものを持っていたり、泥酔状態が認められたりする場合以外には、乗客を選り好みできないのです。したがって、日本語が話せないことがわかったからと言って、乗車を拒否できないことになります。ただし事前にマニュアルなどを通じて所属会社と相互に対処法を確認しておけば、英語が話せなくてもさほど慌てずに対処できるでしょう。

そもそも、最近の外国人観光客は携帯電話の画面やホテルの住所が記載されてあるカードなどを通じて自らドライバーに行き先を提示してくださる傾向が強く、タクシー運転手はその情報をナビに入れるだけといった状況も目立ちます。むしろ言葉がよくわかる日本人のお客様の方が気を使うというのが現場の本音です。

【その③】日本円を持っていなかった場合

あまり見られないケースではありますが、万一お客様が日本円を所持していない場合や両替忘れなどによる円不足だった場合などは、連絡先や滞在先をお聞きし、後で請求しなければならないこともあります。ただし、このようなケースの対処法も、所属するタクシー会社がしっかりしていればマニュアルが用意されていることも多いため、それぞれの規則に従うのが一般的です。

【まとめ】タクシードライバーでも英話ができれば有利になる!

今回ご紹介したように、タクシードライバーに英語スキルは必須ではありません。しかし、少々の英会話を身につけることによって業務の幅は広がり、収入アップにつなげることができます。日本は今後も外国人観光客が増えていくものと思われるので、今のうちに簡単な英語のフレーズを覚えておくのはいかがでしょうか?外国人観光客もどんどんお乗せして稼ぎたいというタクシードライバー、またタクシー運転手への転職希望者の方は、外国人観光客に対する対応についての研修や教育を重視しているタクシー会社を選んで採用試験を受けてみるのも一案です。また、英語力に自信があり、人と差がつく転職をしたいとお考えの方は、ぜひタクシー業界も転職先の選択肢に加えてみてくださいね!

この記事のまとめ

☑︎タクシー運転手に英会話のスキルは必須ではない
☑︎ただし簡単な英会話を身につけておくと業務の幅が広がる
☑︎英会話の勉強を進めれば専用レーンに並べるなど業務の幅はもっと広がる
☑︎日本語がわからないお客様であっても原則的に乗車拒否をしてはならない
☑︎外国人客に対する接遇をマニュアル化したり研修したりしてくれるタクシー会社もある

プロフィール

プロフィール
29歳から東京でタクシードライバーとしてデビュー。
最高売上は130万。「オレンジ戦隊改めサクラ戦隊」のブログでタクシーの営業ノウハウ等を中心に情報発信。
蓄積した情報を体系化したプログラムを考案し、大手タクシー会社の教育カリキュラム作成等に従事。
現在タクシー会社数社で人材育成で顧問契約。
入社後のアフターサービス特化型のタクシー転職支援サイト「プロタク」(pro-taxi)に2019年より在籍。
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