タクシー運転手の仕事をしていてチップをもらったら?チップの対応方法を解説

投稿日:2020年10月2日 | 最終更新日:2020年10月2日

日本ではあまり馴染みがないのですが、世界の各国ではお客様から従業員に渡される「チップ」という文化があります。海外旅行に行ったことがある人なら、マナーとしてチップを渡したことがある人もいるのではないでしょうか。

チップは主にサービスを提供してくれた人に対して渡すことが多いです。日本でもタクシー運転手の仕事をしていると、外国人のお客様からチップを渡されることがあります。今回の記事では、タクシー運転手がチップをもらったときの対応方法や、チップを渡される運転手になるために大切なことなどを詳しく紹介していきます。

この記事を読んだらわかること

☑チップはどのような文化なのか
☑タクシー運転手がチップをもらったときの対応
☑チップをもらえるタクシー運転手になるには

そもそもチップとは?

チップは世界では常識的な文化として認識されています。では、そもそもチップとはどういう文化なのでしょうか?ここではチップについて解説をしていきます。

チップはサービスに対するお礼

チップはサービスを提供してくれた従業員に対するお礼のようなものです。日本では「心付け」とも言い、相手に対する感謝の気持ちを表すために渡されます。

海外のチップ文化が当たり前の国では、サービス業の仕事をしている従業員の賃金は安く設定されていることが多いです。何故かというと、お客様からチップをもらえることが前提なので「給料はチップも込み」という風に考えられているからです。

お客様と従業員の間でやり取りされたチップは、基本的には渡された本人が全額をそのままお財布にしまう形になります。ただし店舗によってはチップをいったん店側で回収し、後から従業員に均等に分配するというシステムを採用しているところもあります。

チップのやり取りがあるシーン

チップを渡すシーンは主に「サービスを提供してもらうとき」です。海外ではホテルや飲食店、タクシーなどが多く、それぞれでチップの相場も決まっています。

ただ、全ての場面でチップを渡さなければならないのかというと、実はそうではありません。例えば飲食店やホテルなどはお会計にサービス料があらかじめ組み込まれている場合があり、そのときは従業員に別途チップを渡す必要はないとされています。

お会計にサービス料が含まれていないときは、サービスをしてくれた従業員にチップを渡すのがマナーです。チップ文化のある国へ旅行へ行くときは覚えておきましょう。

日本でもチップをもらうことがある

日本では、たいていの飲食店やホテルなどではサービス料が含まれているため、基本的にチップを渡す習慣はありません。なので日本人にとってチップはあまり馴染みのない文化なのです。

ただし、日本でもホテルや飲食店、タクシーで働いてると、外国人のお客様からチップをもらえることがあります。飲食店などではテーブルにチップを置いて帰る人もおり、チップの文化が浸透していない日本人からすると戸惑ってしまう場面もあります。

日本でのチップの取り扱い方は店舗や会社の方針によって異なります。外国人のお客様の来訪が多い場所で仕事をしている人は、チップを渡されたときの対応をあらかじめ確認しておくといざというときに慌てずに対応ができます。

タクシー運転手がチップをもらったときの対処法

では実際に、日本でタクシー運転手の仕事をしていてチップをもらったときにどうすればいいのか、対応方法を解説していきます。

日本でチップを受け取ってもいいの?

まず、そもそもチップの文化ない日本でチップを受け取っても大丈夫なのでしょうか?日本ではチップを渡す習慣はありませんが、チップを受け取ること自体は特に問題はありません。

むしろチップを渡してくれた相手の気持ちを尊重するのであれば、有難く受け取るのがマナーとしては正しいです。会社から「チップを受け取ってはいけません」という明確な指示がない限り、渡されたチップは受け取ってもらって大丈夫です。

どんなときにチップが支払われるのか

チップは外国人観光客の人からもらえることが最も多いです。チップの文化が根付いている国に住んでいる外国人はチップをくれる確率が高く、精算の際にメーター料金よりも多めの金額を支払ってくれます。チップの習慣が当たり前の国はアメリカやカナダ、ロシア、ブラジルなどです。

また、日本人のお客様からもチップをもらえることがあります。一番多いのはおつりが細かくなるときに、おつりを受け取らずそのままチップとしてくれるというパターンです。例えばメーター料金が850円だとしたら、1,000円札を出しておつりの150円はタクシー運転手に、ということです。

他にも長距離運転を頼んだときや、荷物運びを手伝ってもらったときなど、ねぎらいの意味を込めてチップを渡してくれるお客様もいます。

タクシー運転手へのチップ相場

外国人観光客の場合、タクシー運転手へのチップ金額は国の文化によって異なるため、いくらもらえるというのはハッキリとは決まっていません。ただ、相場としては乗車料金の10%~20%程度とされています。メーター料金が2,000円でチップ相場が10%の国の人であれば、200円がチップとして料金とは別で渡してもらえるということになります。

ただ、日本人や外国人問わず、気前のいいお客様の場合は相場よりも多めにチップをくれることがあります。万札で料金を支払い、おつりの数千円をチップにしてくれるという人もいます。

今では滅多にありませんが、バブル時代は一万円をチップとして渡している人もいたそうです。チップの金額は経済状況によっても左右されます。

チップを受け取ったときの対応

もし実際にチップをお客様から受け取ることがあれば、その時は遠慮するのではなく笑顔でお礼を言いましょう。日本ではチップの習慣がないので初めてもらったときは戸惑ってしまうかもしれませんが、渡してくれたものを突き返すのは逆に失礼に当たります。チップをもらったときはお礼を言って受け取っておくのがベストです。

では、お客様から受け取ったチップはどのように扱えば良いのでしょうか?基本的には、会社の規定が特になければもらったチップはタクシー運転手個人のものになります。

お客様としても「サービスを提供してくれたタクシー運転手にお礼としてチップを渡した」という認識なので、そのままポケットにしまっても問題はありません。

会社にチップの規定をあらかじめ確認をしておく

チップの対応方法について、会社によって規定が定められている場合があります。特に都心部になると外国人観光客を乗せる機会が多いため、会社にチップの規定があるかどうかあらかじめ確認を取っておくと安心です。

たいていの会社ではチップについての規定は特になく、タクシー運転手がそのまま受け取っても良いとされています。しかし、会社の規定を確認せずに黙ってチップを受け取ってしまうと後々トラブルに発展してしまう可能性もあります。

なのでチップをもらったときの詳しい対応については、各会社の規定を確認するようにしてください。

チップをもらえる運転手になるには?

では最後に、お客様からチップをもらえるようなタクシー運転手になるにはどうすればいいのか、その方法を解説していきます。

誠実な接客を心掛ける

タクシー運転手が最も大切にしなければならないことは、お客様に満足してもらえるようなサービスを提供することです。ただお客様を運送するだけでなく、荷物を運ぶのを手伝ってあげたり、観光客が相手なら周辺の情報を話してあげたり、思いやりの気持ちを持って接客をするように心掛けてください。

どのような姿勢で接客をしているかというのは、お客様は案外敏感に感じ取っているものです。真摯で誠実な接客はお客様にも必ず伝わります。

チップをもらえる運転手になるためには、毎日少しずつ丁寧に仕事をこなし、お客様の満足度を上げることが一番の近道です。

英語での対応に慣れておく

チップを渡してくれるお客様は、外国人観光客がメインです。運送と精算をするだけなら英語の対応ができなくても特に問題はないのですが、それではお客様に満足してもらえる接客をすることは少し難しいです。

流暢な英会話までこなす必要はありませんが、英語での対応に慣れておき、外国人のお客様に丁寧な接客ができるとチップをはずんでもらえることがあります。英語の聞き取りができたり、簡単な会話ができるだけでも一歩進んだ接客をすることができますので、英語の勉強はおすすめです。

勉強をする時間が取れないときは、翻訳アプリをインストールするなど外国人のお客様への対応方法をあらかじめ考えておきましょう。英語での対応に慣れておけば外国人観光客の人に対して一歩進んだ接客をすることができます。

過度な期待はしない

チップをもらえれば臨時収入になりますし嬉しいものですが、チップはあくまでもお客様からの気持ちであることを覚えておきましょう。チップを過度に期待し過ぎるのは禁物です。

日本ではサービス料があらかじめ料金の中に含まれているため、本来であればチップを渡す必要はないのです。それでもチップをくれるというのはタクシー運転手にとっては有難いことです。

チップの金額が少なかったとしてもきちんとお礼を言い、感謝の気持ちを持つことが大切です。

【まとめ】チップをもらえるタクシー運転手になろう

タクシー運転手は、他の仕事と比べてお客様からチップをもらう機会が多いです。基本的にチップはそのまま受け取っても大丈夫ですが、実際にもらったときに慌てないためにも、対応方法はそれぞれの会社に確認を取っておきましょう。

チップはお客様から感謝の気持ちを込めて渡されるものなので、チップをもらうためには丁寧な接客をすることが大切です。普段から誠実に接客することを心掛けていれば、いつの間にかチップをもらえることが増えていくかもしれません。ぜひお客様からチップをもらえるようなタクシー運転手を目指してください。

この記事のまとめ

☑日本でもチップをもらえることがある
☑チップをくれるのは外国人観光客がメイン
☑タクシー運転手がもらったチップは基本的には個人のものになる
☑チップをもらうためには誠実な接客が大切
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