運転が下手なタクシードライバーは信頼できない?お客さんに不安を与えない運転とは?

投稿日:2020年10月29日 | 最終更新日:2020年10月29日

タクシー運転手はお客様を目的地まで運送する仕事であるため、仕事中はほぼタクシーの運転をしています。休憩の時間もありますが、1日の大半を車の運転で過ごすと言っても良いでしょう。では、運転が下手な人はタクシー運転手になれないのかというと、そういうわけではありません。

実際、運転が特別上手くなくてもタクシー運転手として活躍している人は大勢います。今回の記事では、運転が下手な人が運転に慣れるコツや、タクシーを運転する際の注意点などを解説していきます。運転が下手で悩んでいる人はぜひ参考にしてください。

この記事を読んだらわかること

☑タクシー運転手は全員運転が上手いのか?
☑運転が苦手な人が運転に慣れるコツ
☑タクシー運転手が事故を起こす原因とは?

タクシー運転手は運転が上手い?

そもそもタクシー運転手の仕事をしている人は運転が上手いものなのでしょうか?ここではタクシー運転手と運転の上手さの関係性についてを解説していきます。

運転の上手さの基準

一口に車の運転が上手いと言ってもその判断基準は様々です。では、その判断基準となりやすいポイントを一つずつ見ていきましょう。

まず、車を運転する速度が一定で揺れが少ない運転ができる人は、同乗者から見ても安定した運転をしていると感じられることが多いです。速度が一定でないと車が前後に揺れることが増え、また、停止のときも急ブレーキを踏みがちです。

左折や右折をするときのスムーズさも運転技術が必要なものです。特に交差点での右折は苦手とする人も多いので、難なくこなせる人は運転が上手いと言えるでしょう。他には、周りの動きをしっかり見ながら交通の流れを乱さず運転ができるかどうかも、運転の上手さの判断基準の一つとなります。

全員が上手いわけではない

では、タクシー運転手の全員が上記で挙げたポイントを全て押さえているのかというと、実は意外とそうでもないのです。もちろん仕事で車の運転をしているので、運転が上手い人の比率は高いかもしれませんが、全員が全員運転が上手いわけではありません。

むしろタクシー運転手の中にも、運転が上手くない人は大勢います。それでも仕事がきちんと成立するのは、タクシー運転手の大半は運転に慣れているからです。経験年数が増えれば増えるほど、車の運転に慣れていきます。

運転が上手いのと、運転に慣れているのは似ているようで違うものです。運転の上達はなかなか難しいものですが、経験を積めば運転に慣れることはできます。

運転上手でなくても仕事は可能

タクシー運転手の仕事は、特別に運転が上手くなくても十分にこなすことができます。運転が上手いに越したことはありませんが、急ブレーキや急発進、右左折を無理にしないなど、お客様に不安を与えない最低限のラインがクリアできていれば問題はありません。

タクシー運転手の最も大切な業務はお客様を安全に目的地まで運送することです。そのために大事なのは安全運転を心掛け、事故を起こさないようにすることです。

運転に慣れていなければ焦って無茶な運転をしてしまう可能性もありますので、運転が苦手な人はまずは慣れることを目標にしてみましょう。

タクシー運転手が運転に慣れるコツ

では運転が苦手なタクシー運転手が運転に慣れるためにはどうすれば良いのか、コツやポイントなどを紹介していきます。

とにかく運転をする

運転への慣れは経験の多さでもあります。そのため、とにかく日々運転をして車の運転経験を積んでいきましょう。毎日運転をしていれば、苦手だった部分を克服できたり自分なりに運転のコツが掴めるようになっていくはずです。

仕事中はお客様を乗せていないときでも、基本的にはタクシーを走らせるのがおすすめです。少しでも長い時間車を走らせることで慣れるのが早くなりますし、また、同時に営業エリア内の地理を把握することもできます。新人の間は練習だと思ってなるべく長い時間タクシーを走らせるようにしましょう。

タクシーを走らせていればその間にお客様を拾えることもあるかもしれないので、一石二鳥です。

運転に関する知識を得る

運転に苦手意識がある人は、知識不足から自分の運転に不安を抱いているというパターンが多いです。運転に慣れるためには気持ちを落ち着けることが大切です。毎日運転をしているのになかなか慣れることができない…という人は、もしかしたら運転に関する知識が不足しているからなのかもしれません。

そんなときは上手く運転するためのコツを上司に聞いたり、ネットで調べてみたり、運転に関する知識を補強するのがおすすめです。特に自分が苦手としている部分の知識は詳しくリサーチしておきましょう。

知識を身につけておけば精神状態が安定するので、いつもよりも良い運転ができるはずです。落ち着いて運転をするためにも、運転に関する知識は広く身につけておいてください。

安全運転を心掛ける

タクシー運転手は上手い運転よりも安全な運転が最も重要であるため、運転が苦手で慎重になってしまうのは実は悪いことではないのです。慎重になっていれば無茶な運転をすることがないため、事故を起こす確率も低くなります。

運転に慣れていない間は大変に感じるかもしれませんが、焦らずに安全運転を心掛けることを第一に考えていればだんだん気持ちに余裕ができてきます。なので、上手く運転をすることよりも安全な運転をすることを目標に日々タクシーを走らせましょう。

焦らず慎重に運転をしていれば、少なくともお客様に不安を与えることはありません。

視野を広く持つ

車の運転が苦手な人の共通点として、視野が狭く前方の一点だけに集中してしまうということが多いです。タクシーに限らず、車を運転するときは交通の流れを読むために視野を広く持って運転をすることが安全運転のコツです。

特に都心部など交通量の多い地域では事故の確率が高くなるため、周りをよく見て運転をしなければなりません。視野を広く持つためには、ある程度の経験と慣れが必要なので、まずは人の少ない場所や土地勘のあるエリアなどで練習をするのがおすすめです。

運転に慣れてきたあたりで、人の多い地域や交通量の多い場所での営業を始めましょう。焦らず自分のペースで運転のコツを身につけていってください。

タクシー運転手が事故を起こす原因

車の運転に慣れていても、毎日のようにタクシーの運転をしていれば事故が起きる可能性はゼロではありません。ここではタクシー運転手が事故を起こす主な原因を解説していきます。

死角から人が出てきた

タクシーの人身事故原因で最も多いのが、死角から出てきた人と車が接触してしまうというパターンです。例えば狭い路地や建物の角、信号無視などで急に人が飛び出してくることがあるのです。タクシー運転手側に非がなかったとしても、厳しいペナルティを科せられる恐れがあります。

死角からの人身事故を防止するためには、右左折のときの一時停止やサイドミラーでの周囲の確認などを徹底するようにしましょう。狭い道を走るときはスピードを落としたり、路地に入るときは必ず一時停止をして周りに誰もいないかチェックしたり、慎重すぎるくらいの運転でちょうど良いくらいです。

予期せぬ人身事故を未然に防ぐためにも、周囲の確認は常に怠らないようにしましょう。

急ハンドルをかけた

新人ドライバーにありがちなミスとして、道を間違えそうになったときに急ハンドルをかけてしまうということがよくあります。急ハンドルは事故につながる可能性の高い非常に危険な行為なので、絶対にしないようにしましょう。急ハンドルをかけることでお客様にも危険を及ぼす可能性があります。

道を誤ってしまったときはお客様に対し素直に謝罪をしてください。それでお叱りを受けることもあるかもしれませんが、事故を避けるためには仕方のないことです。ミスは誰にでもあることなので、次からは道を間違えないよう地理をしっかりと把握できれば問題ありません。

あくまでも「お客様の安全な運送」を念頭に置いて仕事をしましょう。

雨の日のスリップ

タクシーで気を付けなければならないのが雨の日の営業です。雨の日は道がぬかるんでいるため、タイヤのスリップ事故が起きやすくなります。なので、雨の日はいつもよりもスピードを落としてタクシーの運転をするのが基本です。

また、雨の日は視界も悪くなるため、歩行者の発見が遅れてしまい、人身事故につながる可能性が高くなります。ワイパーのメンテナンスや、窓を曇らせないために車内の除湿は欠かせません。

雨の日の交通事故発生率は晴天時の約5倍と言われています。雨の日はいつも以上に慎重な運転を心掛けるようにしましょう。

スピードを出し過ぎた

タクシー運転手の仕事をしていると、急いでいるお客様から「もっとスピードを出してくれ」と要求されることがあります。新人ドライバーはそういったお客様の要望につい応えてしまい、言われるがままスピードを出し過ぎてしまうことが多々あります。

スピードを出し過ぎてしまうと信号での停止が遅れてしまったり、追突事故を起こしてしまったりする可能性が高くなるため非常に危険です。

お客様に何と言われたとしても、法定速度を守って安全に運転することを第一にしましょう。急かされたときは事故を起こさないためであることをお客様にきちんと説明し、納得してもらうことが大切です。

【まとめ】運転に慣れてお客様の信頼を獲得しよう

タクシー運転手は運転が上手くなくても問題はありませんが、安全運転を心掛けながらお客様を運送しなければなりません。無茶な運転をして事故を起こすようなことだけは絶対に避けたいものです。安全に運転をするためには、経験を積んで慣れることが大切です。

運転を上手くしようと焦るのではなく、まずは気持ちを落ち着けて慎重に運転をするようにしましょう。上手な運転ではなくても、安全運転がお客様にとって一番安心できます。タクシーを毎日運転していれば、次第に運転のコツや要領は掴めてきます。なので、運転が苦手だからと諦めずぜひ立派なタクシー運転手を目指してください。

この記事のまとめ

☑タクシー運転手がみんな運転上手なわけではない
☑車の運転は経験を積んで慣れることが重要
☑事故を起こさないために安全運転を心掛けることが最も大切
☑運転が苦手でもタクシー運転手の仕事をすることはできる
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