投稿日:2020年4月8日 | 最終更新日:2020年7月10日
車の運転が好きだから、ドライバーを仕事にしたいという方は多いのではないでしょうか。ただし一言でドライバーと言っても、世の中にはさまざまな運転業がありますよね。そこで今回はタクシー・トラック・バスといった運転を主な業務とする職業それぞれの特徴・メリット・デメリットをご紹介します。運転を仕事にしたいけれど、どのドライバーがいいのか絞りきれていないという方が比較しやすい内容となっていますので、ぜひ参考にしてくださいね。
この記事を読んだらわかること
☑︎タクシードライバーの特徴とメリット・デメリット
☑︎トラックドライバーの特徴とメリット・デメリット
☑︎バスドライバーの特徴とメリット・デメリット
☑︎ドライバーとして稼ぐためには
ドライバー系職業の種類
車の運転を業務とする職業は意外とたくさんあります。ドライバーは主に人を運ぶ仕事と物を運ぶ仕事に二分され、身近なもので言うと次のような種類が挙げられます。
人を運ぶドライバーの種類
- タクシードライバー
- ハイヤードライバー
- 介護タクシードライバー
- バスドライバー
- 送迎ドライバー
- 代行ドライバー
物を運ぶドライバーの種類
- トラックドライバー
- 配送ドライバー
- 郵便配達ドライバー
- デリバリードライバー
上に挙げた中には、業務の一環として運転を行うため、それぞれの会社や業務内容によっては運転が主な仕事とは言えないケースもあるでしょう。今回はこの中でも業務時間中、明らかに運転している時間が長いタクシー・トラック・バスのドライバーの特徴やメリット・デメリットをご紹介していきます。
タクシードライバーの特徴とメリット・デメリット
タクシードライバーは転職先としても人気の職業で、1台の車両を2名の乗務員で交替制により乗務するのが一般的です。ここではタクシードライバーという職業の特徴・メリット・デメリットについてご紹介します。
タクシードライバーの特徴
タクシードライバーは、乗客を指定された目的地までお運びするのが仕事です。街中を走行しながらご所望になった乗客をお乗せする『流し』や駅・ホテルなどの専用レーンで待機してお乗せする『付け待ち』などの営業スタイルがあり、勤務形態も日勤・夜勤・隔日勤務があるなど働き方も独特です。人を運ぶドライバー業務の中でも一度にお乗せできる乗客数が少ないのが特徴で、大型タクシーでない限り、乗車可能人数は最大でも4人となります。料金は全工程含む1回いくらのハイヤーとは異なりメーター制です。運転や交通事情のノウハウはもちろん、気遣いや快適性などを提供するのでホスピタリティも求められる仕事と言えます。
タクシードライバーのメリット
タクシードライバーの仕事としての魅力は何でしょうか。ここではタクシードライバーになることで得られる業務上のメリットをご紹介します。
- 基本的に特定エリア内で業務ができる
タクシードライバーはホームとするエリア内で業務を行うことができます。もちろん時にはタクシーで長距離移動をする乗客をお乗せすることもありますが、勤務地のみで運転できるというのは気が楽です。 - 歩合制のため頑張った分だけ稼げるタクシー会社はドライバーに対し歩合制給料を採用しています。そのため固定給と違って稼いだ分だけ収入が上がるので、頑張りしだいで大きく稼ぐことが可能です。
- 働き方に自由度がある
タクシー業務はシフト制が一般的です。日勤・夜勤・隔日勤務といった勤務形態を組み合わせて働くケースがあるほか、1度の乗車時間は長くても休みが多い隔日勤務のみで働くタイプもあり、休日も多くスケジュールの融通性が高いこともメリットです。
タクシードライバーのデメリット
タクシードライバーになって長所に感じる点もあれば、短所と思う点もあります。ここではタクシードライバーという仕事のデメリットをご紹介します。
- 収入が頑張りに応じて上下する
会社によってタイプは色々ありますが基本的にタクシー運転手は歩合制で給料を支給されるため、自分が頑張らないと売上・収入を上げることができません。 - 業務を始める前に勉強が必要
タクシー運転手は普通自動車二種免許を取得する必要がありますが、これは他のドライバーも同様。これに加え、タクシードライバーは目的地別の最短ルートや地図の把握など学ぶことが多くなります。働く地域によっては地理試験という試験に合格することも条件となります。
トラックドライバーの特徴とメリット・デメリット
市場経済の要である物流を支えるのがトラックドライバーです。トラックと言っても積載量によってサイズに段階がありますが、今回は11t以上の大型トラックドライバーを例に挙げて、その職業的な特徴をご紹介していきます。
トラックドライバーの特徴
トラックドライバーの主な業務は荷物を輸送することです。積載量5t以上の中型トラックおよび大型トラックのドライバーが大量に運んだ荷を小分けして細かく運送するのが小型トラックとなります。荷物を大量にまとめて運ぶ大型トラックは、中型以下のトラックドライバーと比べて走行距離が長い傾向にあります。いずれにしてもただ輸送するだけではなく、指定された時間を守らなければならないため、運転技術とともに集中力やスケジューリング能力(計画性)も問われます。
トラックドライバーのメリット
トラックドライバーになることで得られる業務上のメリットを見ていきましょう。
- 車内では1人で気が楽
大型トラックは基本的に長距離の移動を1人で行うため、気を遣うのは運転と時間だけです。休憩を取るタイミングも自由ですし、服装も自由度が高く、車内で音楽を聴く方も少なくありません。 - 体力勝負の仕事が好きな方に最適
長距離運転は体力勝負なので、デスクワークや営業職などよりも自慢の体力を使って仕事をしたいという方にもってこいです。 - 全国いろいろな街に行ける
長距離走行ではさまざまな土地へ移動できるので毎日変化に富みます。
トラックドライバーのデメリット
トラックドライバーの仕事には、長所があれば短所もあります。ここではトラックドライバーに業務上生じ得るデメリットをご紹介しましょう。
- 家を空けがちになる
連日長距離運転をするため、家にいる時間は短くなりがちです。 - ホームタウンだけで仕事をできない
勝手のわかるホームタウンにいられる時間は短いため、慣れない土地への移動が不安な人には適さないと言えるでしょう。
バスドライバーの特徴とメリット・デメリット
バスドライバーにも、自治体や企業が運営する巡回バスもあれば観光バスなどいろいろあります。ここでは市内で定められた路線を巡回するバスドライバーを例に上げ、その業務の特徴・メリット・デメリットをご紹介します。
バスドライバーの特徴
路線バスのドライバーは、定められたルートを回ってバス停で乗客を乗降させるのが主な業務です。
大きな特徴は、同じように乗客を乗せるタクシードライバーと異なり、営業職的な分析力や主体的な行動力が問われない点にあります。規則に則して自分に課せられた業務を確実にこなせる勤勉性、交通・ルートの知識力・狭い市中を正確に運転できるだけの技量が求められます。
バスドライバーのメリット
バスドライバーになった場合、業務上得られるメリットを以下にご紹介します。
- 給与が安定している
給与は歩合制ではなく固定給なので収入が安定します。 - 民営も公営もあり状況や条件に応じて選べる
働き方が安定的な公営バスや企業によって個性がある民営バスなど就業先を選ぶことができます。 - ノルマはなく業務に戦略不要
定められたルートを走行するため、営業職的スキルは概ね必要ありません。
バスドライバーのデメリット
バスドライバーは戦略的に立ち回る必要はありませんが、その点がデメリットと感じる人もいます。詳しく見ていきましょう。
- 頑張りに応じて収入が上がるわけではない
収入が安定している代わりに、劇的な上昇も見込めません。 - 民間と公営で給与に格差がある
勤め先によって待遇が大きく異なるため、何を優先するかによって給与が低水準になる可能性も。 - 生活や走行ルートに変化がない
ルートの種類はあっても一定数内なので同じルートをくり返し走行する業務です。単調業務を好む人には最適と言えます。
ドライバーとして稼ぐためには
タクシー・トラック・バスと3種類それぞれの仕事の特徴をご紹介してきましたが、ここではドライバー業に就いてしっかりと稼ぐためには何に注意したら良いかをご説明していきます。
違反や事故を起こさないことがなによりも大事
ドライバーと名の付く職業は、何よりも事故や違反を起さない運転・危険予測能力が重要です。お客様や託された荷物を目的地まで安全にお届けすることをいつも最優先に考える必要があります。また、会社や団体の看板を背負って車両に乗るわけなので、事故や違反を起すことはその看板に傷をつけることだと肝に銘じて業務にあたらなければなりません。そのためには集中力や判断力も常に求められる仕事と言えます。
地域によって稼げる金額に差がある
ドライバー業は勤める会社や機関によって待遇に差があるのはもちろん、収入の地域格差も見受けられる仕事です。どのドライバーにしても、東京は人口密集度・物価の高さ・ドライバーニーズが反映され、収入は高い傾向にあります。ドライバー業は大都市圏ほど収入が高いものですが、地域格差同様に、入社する会社によっても働きやすさや待遇に違いがあることも覚えておきましょう。
自分の裁量で動ける仕事は稼ぎやすい
乗務する時間やルート・場所などを自分で選べるドライバー業ほど、大きく稼げる可能性があります。固定給のドライバー業ですと、ライバルや戦略を意識して仕事をする必要はない反面、どれだけ頑張っても頑張りが収入に反映されることがないからです。たくさん稼げるドライバーになりたいという方は、自分の裁量で働き方が決められるタイプのドライバー業を目指されることをお勧めします。
【まとめ】ドライバーの仕事を正しく理解しよう!
ドライバーという仕事は、自動車の運転が好きな人にはたまらない職業です。どんなタイプのドライバーにもさまざまなメリット・デメリットがあり甲乙つけがたいですが、転職先を考える上で一つ大事なことは、それぞれの職業的特徴を自分自身の適性と照らし合わせるということではないでしょうか。また、自分が仕事に何を求めるかによっても、選択すべき職業は変わって来ます。一般的な企業と異なり、専門的な技能やノウハウが要る仕事なので、採用試験を受ける場合には、経験者や現役ドライバーの意見を参考にするなど、せっかくの転職を失敗に終わらせないための準備も重要です。
この記事のまとめ
☑︎ドライバー業に転職したいならそれぞれのドライバーの職業的特徴を知っておくことが重要
☑︎ドライバー業は総じて収入に地域格差がある