タクシーの接客は難しい?外国人のお客さん相手に英語は必須?実態を徹底紹介

投稿日:2020年7月10日 | 最終更新日:2020年7月10日

最近は外国人観光客がタクシーを利用するケースが増えています。特に観光地や都心のタクシードライバーなら、外国人を乗せることも多いでしょう。

そこで気になるのが「タクシー運転手は英会話スキルが必要なのか?」ということです。「言葉がわからないと仕事にならないかもしれない」といったネガティブなイメージを持っている方もいらっしゃるかもしれません。今回の記事ではタクシードライバーが英語を身につける必要性について解説していきます。

この記事を読んだらわかること

☑︎タクシーの接客の難易度について
☑︎タクシードライバーが英語を話せるメリット
☑︎外国人を乗せるときにありがちなトラブルへの対処法
☑︎稼げるタクシードライバーになるための具体的なノウハウ

タクシーの接客は難しいのか

接客はタクシードライバーにとって大切な要素であり、接客スキルと給料(収入)は比例する傾向にあります。そんなタクシーの接客ですが、実は他の接客業と比較して難しいといわれています。その理由を2つに分けて簡単にお伝えしていきます。

  • 多種多様なお客さんが乗ってくる接客業
  • 背中越しに会話をする必要がある

多種多様なお客さんが乗ってくる接客業

「タクシーはお客さんを目的地に送る運輸業」と思われがちですが、実はサービスやホスピタリティを求められています。つまりタクシーは接客業に近いといえるでしょう。最近ではインバウンド政策(海外から積極的に観光客を呼び込む景気対策のこと)によって外国人観光客も増えつつあります。タクシーは日本人だけではなく多種多様なお客さんを相手にしなければならない、と思っておきましょう。

背中越しに会話をする必要がある

タクシー内でお客さんと接する時、当然ですが背中越しで会話をすることになります。対面ではないのでお客さんの表情が見えないデメリットがあり、お客さんが居心地よく過ごせているか判断するには声のトーンや会話のテンポといった雰囲気で察するしかありません。なおかつ安全運転にも注意を払う必要があるので、タクシーの接客は難易度が高いといえます。

タクシーの接客時に英語が喋れると何が有利になるの?

「なるべく英語が話せたほうが良い」ということはなんとなく理解できても、具体的にどう有利になるかイメージがつかない方もいらっしゃるはずです。ここではタクシーの接客時に英語が喋れるメリットについてお伝えします。

英語が喋れるメリット

英語が喋れるメリットとして分かりやすいのは、「空港などに設置された英語検定合格者レーンに並ぶことができる」点です。外国人のお客さんを乗せれるのでシンプルに乗車率がアップしますが、メリットはそれだけではありません。英語検定合格者レーンは比較的すいているので行列を回避でき、効率よく回転させられます。さらに、外国人観光客は遠くのエリアにタクシーのみで移動しようとするケースが多いので、客単価も高い傾向にあります。このように英語が喋れるだけで「上客をたくさん乗せられる」ということがいえるでしょう。

英語が喋れないデメリット

逆に、英語が喋れないデメリットについて考えてみましょう。英語が苦手な場合、外国人が乗ってきたときに焦ってパニックになる可能性が高いです。仕事のストレスが増えている点で損をしているといえます。また、英語でのコミュニケーションがスムーズにいかないことで外国人乗客の対応に時間がかかり、回転率が落ちることも考えられます。ここは収入に直結する部分なので、大きなデメリットといえるでしょう。

完璧な英会話スキルよりもコミュニケーション能力が重要

タクシードライバーが英語を喋れるメリットについてはお分かりいただけたかと思いますが、かといってペラペラに英語が話せる必要はありません。基本的に英単語のみで会話が成立することも多いですし、スマホの翻訳機能を使って意思の疎通もできるでしょう。場合によってはスマホの画面で地図を見せてもらえることもあります。大切なのは英会話スキルというよりコミニケーション能力と思っておきましょう。

ケース別のトラブル対策!外国人観光客を乗せるときの対応方法

外国人観光客をタクシーに乗せる場合、どうしても予期せぬトラブルが起こりがちです。たとえば料金が足りない場合や、日本人には慣れていないチップの扱いなどに困ることもあるでしょう。ここでは実際に起こるかもしれない以下3つのトラブルをもとに、一つ一つ対応策を紹介します。

【その①】外貨しか所持していない・両替忘れ

「外国人観光客を乗せたところ、両替忘れなどで日本円を所持していなかった(所持金が足りなかった)」という場合があります。こんな時は連絡先・滞在先を控えておき、あとで請求するのがベターです。もしくは自分で判断せずに一旦会社に連絡し、対応を仰ぐのも間違いない対処法の1つでしょう。

【その②】送迎後にチップを渡されそうになった

日本にはチップの習慣がないためあまりなじみがないかもしれませんが、外国人観光客を乗せるとチップを渡されそうになるケースがあります。これに関しては断るのも失礼なので、基本的にそのままもらっても大丈夫です。ただ、そのまま自分のポケットに入れてしまうのはおすすめしません。もしチップをもらったら、そのお金は会社にしっかり報告することが重要です。会社の規定に違反して信頼を失うことがないよう気をつけましょう。(※個人タクシーであればもらったチップは丸儲けとなります。)

【その③】日本語も英語も通じないお客さん

「外国人観光客=英語が話せる」というわけではありません。タクシーに乗せてみたら日本語も英語も全く通じなかった、というケースがあります。ジェスチャーだけで切り抜けられれば良いですが、難しい場合は翻訳アプリ等で対処できないか試してみてください。どうにもならない場合は会社に指示を仰ぐと良いでしょう。ちなみにこんな場合であっても、乗車拒否をすることはできません。日本の法律では、「凶器を所持している」「人数が定員オーバーになる」ということでもない限り、乗車を求められたら断れないということを覚えておきましょう。ただ、それだともしもの時に困ってしまいます。万が一の時の対処法については会社とすり合わせをしておくことが大切です。

タクシー運転手は知識とノウハウで稼ぎが大きく変わる

「稼げるタクシードライバーになりたい」というのはほとんどの方が思うはずです。 タクシー運転手は知識とノウハウで稼ぎが大きく変わります。そんな稼げるタクシードライバーが意識している「稼げる時間帯」について詳しくお伝えするので、参考にしてください。

一番稼げる時間帯は”終電後の深夜”

タクシーが一番稼げる時間帯は「終電後の深夜」です。深夜だからそもそも割増料金が取れるということもありますが、それ以上に平均客単価が高いです。公共交通機関が使えなくなっているので、お客さんは自宅までの長距離をタクシーで移動するしかありません。もちろん酔っ払い客を相手にしなければならないデメリットもありますが、それでも「稼げる」という意味では圧倒的に深夜が効率的です。

お昼前後の時間帯もそこそこ稼げる

深夜の次に稼げる時間帯はお昼前後です。この時間帯は食事や打ち合わせが多いため、ビジネスマンが移動します。デパートの買い物客もいったん外に出てくるので、お客さんを獲得するのは比較的簡単だといえます。休憩はあらかじめ取っておいて、できるだけこの時間帯は走り続けるのが良いでしょう。

場所によっては稼げる時間は変わってくる

もちろん、稼げる時間帯は営業する場所によっても変わってきます。わかりやすい例でいえば、居酒屋などが密集する繁華街は夜の方が稼ぎやすいですが、高級住宅街などは重役がタクシーで出勤することも多いため朝の方が稼ぎやすくなります。自分の営業する場所の特性を考えて、もっとも稼げる時間帯がいつなのかを研究してみてください。

【まとめ】タクシー運転手の接客に英語は必須ではないがスキルがあれば得をする

今回は「タクシードライバーは英語が話せると有利」といった内容でお伝えしました。もしもあなたに英語スキルがあるなら、うまく使って収入を伸ばしてください。また、「これから英語を勉強してみよう」という方であれば、それはきっとあなたの収入をアップさせるのに役立ってくれるでしょう。ちなみに仕事をしながらスキルアップするためには労働環境にある程度恵まれていることがとても大切です。優良なタクシー会社へ転職を成功させるためにも、一度専門コンサルタントの意見を参考にしてみてください。

この記事のまとめ

☑︎タクシードライバーにとって英語は大切な接客スキル
☑︎完璧な英語力というよりはコミュニケーション能力を鍛えるべき
☑︎外国人観光客にありがちなトラブルは事前に対策しておこう
☑︎稼げる時間帯や場所を把握して効率的に収入を上げよう
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